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三体III 死神永生 上

三体III 死神永生 上

三体III 死神永生 上

作家
劉慈欣
富安健一郎
大森望
光吉 さくら
ワン チャイ
泊 功
出版社
早川書房
発売日
2021-05-25
ISBN
9784152100207
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三体III 死神永生 上 / 感想・レビュー

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青乃108号

相変わらずの圧倒的情報量。理解するには物理学、歴史や経済や思想、宗教まで網羅した非常に幅広い教養が必要な様で、無学な俺は何度もおいてけぼりを食らった。ほとんど地の文で三体世界と地球の力関係が刻々と変化する様子が描かれるが、何で今こんな事になってるん?とわからない状況で物語は俺を置いてどんどん先へ進んで行き、忘れたころに実はあの時はこういうわけで…と説明があって、ああそうか、となる。通常の読書の2倍、時間も労力もかかる。残るは一冊、何となく今後の方向性も見えてきたが、きっとそう簡単には終わらないだろう。

2022/11/21

パトラッシュ

三部作最終巻では次々と「決断」が描かれる。雲天明の階梯計画参加に<青銅時代>乗員の生存戦略。執剣者となった程心の暗黒森林攻撃への対応と<藍色空間>の三体世界への報復。ただ1人か少数による決断が人類に巨大な衝撃を与え、無関係な無数の命が失われていく。これほど多くの人が死ぬSF作品は他にないが、第一部冒頭に描かれた文化大革命など政治や戦争で幾度もの大量死を経験してきた中国人には普通なのか。人権など消失したダークな未来史を描く著者は、人類の明るい未来を掲げる中国共産党と社会主義の理想に絶望しているのか。(続く)

2021/06/29

ひさか

2021年5月早川書房刊。シリーズ4作目。三体危機がひきおこした種々のことが波及した世界の進化、変遷が描かれる。脳を三体世界へ送りつけるという階梯計画や暗黒森林抑止システム等の登場に度肝を抜かれて、三体世界からこんなに離れたら三体ちゃうやんと思いながらの荒唐無稽な読書体験は楽しいです。進化したアンドロイド智子の剣にため息をつき、黒暗森林と暗黒森林がごっちゃになったええ加減さに、これも低次元変換宇宙効果のせいだわなと納得して、四次元のかけらに取り込まれて次巻へ進みます。

2021/07/21

absinthe

面白かった!なんてアイデア豊富な作家なんだ!才能恐るべし。時代はコンスタンチノープル陥落前夜に飛ぶが。そんな伏線ありか!という壮大な風呂敷が…。三体文明との2度目の紛争とその顛末。これで収集つくのかと心配させる風呂敷の大きさだが、この作家は下巻もきっとやってくれる。それにしても凄いなー。今回は前作からの歴史の流れに重点が置かれすぎたが、人物にあまりスポットが当たらない。地球の運命はどうなるのか。楽しみで仕方がない。

2021/10/23

Valkyrie

エンタメ性の高い作品と思ってこれまで読んできたけどハードSFになってきました。暗黒森林を背景にした人類と三体世界の綱渡りの非情な駆け引きの連続に読む手が止まらないし「四次元のかけら」の発想と展開が面白い。「歴史の執着地点」とは誤植か、それともあえての「執着」なのか?

2021/05/28

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