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まぜるな危険

まぜるな危険

まぜるな危険

作家
高野史緒
出版社
早川書房
発売日
2021-07-16
ISBN
9784152100382
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まぜるな危険 / 感想・レビュー

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coolgang1957

もう、大変な本でした。ロシア人たちが怪しくもややこしい名前でお経のように『久生十蘭夢野久作内田百閒中井英夫海野十三泉鏡花稲垣足穂横溝正史江戸川乱歩伊藤計劃』って唱えるのが、流行してるんと違うのかっていうくらい奇想天外。マトリョーシカみたいなVRゴーグルにも参りました。 〜高野史緒さんは「……恐ろしい手管を操る奴なのだよ」(p258)この本おすすめしてええもんやろか?😅

2021/11/18

宇宙猫

★★★★ ロシアの文学、歌、鐘に逸話を他の作品と混ぜたSF。高野節というか好き放題というか、好きだけど。解説もおもしろい。 アントンと清姫:鐘x道成寺の清姫:何処にいるのか分からなくなる感覚が好き5 百万本の薔薇4 小ねずみと童貞と復活した女:屍者の帝国xドストエフスキー白痴xアルジャーノンに花束を+ブレードランナー:よくも混ぜたな4 プシホロギーチェスキー・テスト(心理試験):ドストエフスキーと江戸川乱歩:怖かった4 桜の園のリディヤ:既読 ドグラートフ・マグラノフスキー2 D

2021/09/21

ぽてち

「ロシア文学+SFの超絶リミックス全6篇」とあるとおり、ロシア・ソ連ネタに絡めた6篇の短篇集である。ネタは必ずしも文学とは限らないが、翻訳的な乾いた文体で展開される話はどれも一読の価値はあると思う。中でも「子ねずみと童貞と復活した女」は古今東西の様々なネタがぶち込まれた闇鍋風で、とても楽しかった。ロシア文学には疎い(というかほとんど読んだことがない)ので、元ネタを知っていたらもっと楽しめたかもしれない。

2021/09/19

rosetta

ロシア文学と何かを混ぜると言う遊びのようなパロディの様な短編集。それぞれの話の前に作者のコメントがあるのも楽しい。元ネタを知っていればもっと楽しめるんだろうなぁもとも思う。p128「店の親父に二つで充分ですよと断られてしまった」なんかは映画『ブーレドランナー』のネタとか。(『白痴』と『アルジャーノンに花束を』を混ぜた話でこの本の中で一番好きかも) 文学史に残る様な傑作小説とは言えないかも知れないが、マニアックさを競う文芸部の部誌に書かれてそうな面白さに溢れていて自分はけっこう好きだった(*^^*)

2021/11/17

えも

マニアックな日本文学を換骨奪胎して、ロシアを舞台にしたSF小説に仕上げるという、ロシア好き作者ならではのパンクな短編集。何しろ、元ネタが、安珍と清姫、屍者の帝国、心理試験(乱歩)、ドグラ・マグラといった面々だから、面白くないはずはない。各話冒頭の作者コメントが本文の読書意欲を著しく唆り、これもまた良し。

2021/08/17

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