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キヴォーキアン先生、あなたに神のお恵みを

キヴォーキアン先生、あなたに神のお恵みを

キヴォーキアン先生、あなたに神のお恵みを

作家
カート・ヴォネガット
浅倉久志
大森望
出版社
早川書房
発売日
2023-05-29
ISBN
9784152102386
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キヴォーキアン先生、あなたに神のお恵みを / 感想・レビュー

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ふりや

祝・生誕100周年!自分はヴォネガットの作品、とりわけ『タイタンの妖女』に出会わなければ今のようにSF小説を読んでいなかったかもしれない。とても思い入れのある、大好きな作家です。本作の前半はヴォネガットが死者たちと語り合う架空のインタビュー集。アシモフやヒトラー、シェイクスピアなどが登場しますが、やっぱりハイライトはキルゴア・トラウト!?後半は作家リー・ストリンガーとの対談を収録。創作についてを中心に、示唆に富んだ内容になっています。装幀も素敵だし、何より新しい邦訳作品が読めるのは嬉しい限りです。

2023/06/06

taku

人類や社会への愛情と突き放しにヴォネガットならではのバランスがある。そしてこのウイット、俺じゃ真似できないな。故人への架空インタビューは企画として面白い。相手と内容から、これをラジオ番組でやるのは文化が違うな。後半の対談、司会者の「おふたりと話していると─なんだか頭がよくなったような気がします」という言葉はわかる気がする。ヴォネガットが好きならの一冊かな。

2023/09/06

roughfractus02

作者らしき男がキヴォーキアン医師の自殺幇助装置であの世に行き、著名な死者や自著の登場人物のインタビューをラジオで報告する。そんなショートショートの後に1998年『グランドセントラル 冬』がヒットした元路上生活者の作家と作者の対談を読むと、歴史時間に属する自分を自覚する。歴史上の人物の中に同年亡くなった人物も含む架空インタビューのラジオ放送と、積極的安楽死を主張する実在のキヴォーキアンのTVドキュメンタリー放映も同年だ。作者はラジオの速報性の特徴を利用してhistoryの中にstoryを紛れ込ませたようだ。

2023/07/11

maimai

これまで目にしたことのないヴォネガットの文章に触れる機会は、これから先一層貴重になっていくのだろうな。本国では異なる二つの出版物として出されたものを、1冊にまとめたものだが、前半はヴォネガット節を堪能できた。もっと読みたかった。まあ、ヴォネガットならもっと先に読むべきものはたくさんあるので、この本は熱心なヴォネガット読者以外にはお薦めしません。

2023/06/23

nem-nem

この著者の本を読んだことはない。なのに新作というだけで借りてしまった(前から気になる名前ではあった)。信者多数。ということなんだよね。そういう人たちがウンウンとうなずきながら読む本か? 安楽死を指示した病理医の施設でいわくつきの人物にインタビューする作品と新人?作家との対談の二本立て。面白かったけど。これまでにどのような作品を書いた作家だったのか、それを読むほうが先だろうね。

2023/11/05

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