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日本のいちばん長い日(上)

日本のいちばん長い日(上)

日本のいちばん長い日(上)

作家
半藤一利
星野之宣
出版社
文藝春秋
発売日
2022-07-21
ISBN
9784160901261
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日本のいちばん長い日(上) / 感想・レビュー

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keroppi

星野之宣が「日本のいちばん長い日」を漫画化した。圧倒的筆力で描かれる緊迫した画面の連続。原作は未読だが、岡本喜八による映画は何度か観ている。この漫画では、幕末から始まる。尊皇攘夷の思想が軍部に生きていたという論である。そして、終戦を決める日、軍部の最後の戦いが尊皇vs攘夷であり、阿南陸軍大臣の記録にはない構想まで描かれていく。悲劇的な戦場の状況も挟みつつ、「日本のいちばん長い日」は進行していく。続けて下巻へ。

2022/08/13

☆よいこ

漫画。(上巻)終戦前夜1945年(昭和20年)8月14日正午から、15日正午の玉音放送までを描く。前日譚は1853年の日米親和条約から始まる。尊皇攘夷が広まり1860年桜田門外の変、1936年二・二六事件、1937年蘆溝橋事件からの開戦。1945年7月26日のポツダム宣言を受けて終戦へ向けての動きが始まる。8月14日正午に御前会議招集、終戦の手続きを進める中で軍部はクーデターを画策する▽星野之宣の画圧が素晴らしい。漫画じゃなきゃ読まなかったジャンルだったので良い機会をいただきました。

2023/12/24

ぐうぐう

星野之宣がコミカライズする『日本のいちばん長い日』。幕末から始まることにまず驚いたが、原作を未読なので正確には分からないものの、これはどうやら星野独自の導入部のようだ。幕末に生まれた尊王攘夷という思想が、星野版『日本のいちばん長い日』を貫く主題に思える。「外国からの侵略を攘う“尊王攘夷”ーーその行き先は他国への侵略だったのだ」と、戦前の軍部の動向を説く。さらに「日本がアメリカへの戦いに踏み切ったのもあの黒船への“尊王攘夷”の宿念がくすぶり続けていたためであったか」と論考を進める。さて、下巻へ。

2022/08/11

チューリップ

第二次世界大戦の末期、ポツダム宣言を受諾した日本が降伏した事を国民に知らせる為の準備を始めるのだけど、クーデターを企てる人がいたり、玉音放送の内容作りで揉めて進まなかったりと激動で濃すぎる1日の様子が描かれている。所々に漫画家個人の意見なんかもあるけど、この頃の軍部の体制は幕末からの流れを汲んでいるとか考えた事なかったからなるほどなーと思った。敗戦の時、どうしてみんな同じ時間にラジオ聴けたのかってのはちょっと謎に思っていたんだけど前日から予告されていたのが分かって長年の謎が解けた。

2022/09/12

bakumugi

ここ1年半ほど、資格試験のため法律の条文しか読まない日が続いた。試験勉強もそうだけど、会社も国も、引き際の見極めと決断が大切だと実感する。すでに大きな損失ダメージを受けたなかで撤退の選択をするのはとても勇気がいることだ。でもその選択を誤ると損失はさらに大きな傷となる。国上層部のこんな薄氷の決断の先に、今の日本の平和があるんだよな。奇跡だ。人生後半、悔いなく生きたい。

2023/11/26

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