唐獅子惑星戦争
唐獅子惑星戦争 / 感想・レビュー
阿部義彦
秋の古本市で購入。昭和53年の第1刷でした。本の作りから昔の本と直ぐにわかるし、印刷は明らかに活版印刷で活字が凹んでいます。でも、これこそが私の青春時代の本なのです、愛着が湧きます。自分は中学3年くらいか、内容は小林信彦さんの代表作唐獅子株式会社の続編です、スターウォーズや未知との遭遇を下敷きに暴れまくってます。その他の4編の短編(再録あり)がこの作者の人間嫌いな面がかなり浮かび上がっていて、実に読み応えが有りました。筒井さんと違って、体調も良くないので雑文以外の新作は望めないでしょうが体をお大事に。
2023/12/17
ゆーいちろー
文春版「唐獅子シリーズ」第2弾である。前作同様に、表題作よりは併録されているその他の短編に目が向く。中でも、「甚助グラフティ」はブラックな匂いと、苦い笑い、そしてあとがきで作者自身が指摘を受けたと書いてあるように、本質的な人間嫌いの雰囲気が、同じ気質を持つわたしにはよくわかる気がする。非常に秀逸な作品だと思う。「衰亡記」は自伝的作品であるが、親の死を扱ういくつかの作品を連想した。わたしにはまだ経験がないが、一つの情感を想像させる。
2011/02/06
横丁の隠居
唐獅子株式会社のシリーズの5-7作目にあたり、1-4作の勢いはやや失われたとはいうもののパロディとして十分に成り立っていると思う。一緒におさめられているあとの4作の傾向があまりにバラバラで面食らうが、作者の両面性を如実に示しているのが興味深い。
2021/06/20
羊男
★★★★
1979/02/21
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