キネマの天地
キネマの天地 / 感想・レビュー
パチーノ
昭和初期の松竹蒲田撮影を舞台にした喜劇。登場人物は女優4人、監督、助監督、男優の7人、プラス故人1人の計8人。まず率直に上手いという感想。物語が二転三転する構成。小気味良い。傑作である。
2015/12/06
nightowl
足を引っ張り合う女優たち。共演作品の下読みから大混乱。そんな中、監督の妻の死がどうやら事件だったらしいと詰問され... ウイリアム・リンク&リチャード・レビンソン脚本の某ミステリからアイディアを得て一捻りした作品。女優の嫌味合戦が可笑しくて堪らない。高橋惠子、那須佐代子、鈴木杏、趣里により新国立劇場にて上演。https://www.nntt.jac.go.jp/play/kinema/ 東京劇場は映画館(東劇)になったので無理としても新橋演舞場で見たい...!
2021/03/21
Hisashi Tokunaga
「大田文学ってどう」;昭和10年松竹蒲田が終焉を迎える日が近い。蒲田女優には准幹部、幹部、大幹部の階層があったんだね。サインを求めるファンも多かったって事は、映画資本の黎明を担った蒲田の栄光だろう。そこは映画の撮影場所(いわば撮影工場)としての蒲田であり、映画は全国津々浦々の繁華街にある映画館であった。帝劇、築地、明治座、歌舞伎座といった帝都の限られた上演場所に対し、蒲田は近代技術の映画と俳優と資本のコンビで日本全土をマーケットにした生産現場だった訳だ。准幹部の小春の撮影所での泣き場所は大森海岸だった。
2014/03/21
チャオ
楽しいなあーーー! まだまだ、読んでない本が多い。がんばって読むぞ。
2011/08/13
ゴリゾウ
ウソッパチの殺人事件を通して、つまりお話の迫力を利用して、「1個の役者、一個の人間にかえって、仲よく共演しなさい」というお題目を教え込んだのだ。(P147)/昭和10年、日本映画の輝ける時代、蒲田のスター女優が頓死した。自殺か病死か殺人か。亡き名女優の夫・さえない中年監督は犯人探しの仕掛にと大芝居をデッチあげ、容疑者4人の看板女優をさそいだす。芝居の本質を芝居でさぐる、作者長年のテーマをのせて奇ッ怪そして華麗に展開する前代未聞の推理劇!(「BOOK」データベースより)#374
1990/03/05
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