とっておきのアメリカ小説12篇 and Other Stories
とっておきのアメリカ小説12篇 and Other Stories / 感想・レビュー
らぱん
目当てはデルモア・シュバルツでそれはそれで気に入ったが、闇鍋のような短編集を意外に面白く読んだ。5人の翻訳家が自分好みの短編をと持ち寄ったもので、当時の無名作家や一般受けしない作品が選ばれている。中には方言や俗語でのやり取りが鍵だったりレトリックを愉しむのだろう作品もあり翻訳の限界を思った。また自分は好きだが居心地の悪さが味わいのものが多くよくこんな短編集を出せたなという意味で88年というバブルの産物かもと思った。 翻訳者は村上春樹、柴田元幸、畑中佳樹、斎藤英治、川本三郎。作品には選者の解説がある。↓
2020/09/06
Cinejazz
アメリカの12篇の短編小説集です。 1929年の O.ヘンリ-賞を受賞したドロシ-・パーカ-著の『ビッグ・ブロンド』が最も印象深い作品でした。禁酒法時代のアメリカで、男たちとの派手な生活に嫌気がさし、結婚して家に落着くも上手くいかず、やがて男と離別、アル中の生活に溺れ、ベロナ-ル(睡眠薬)で自殺を図ろうとする、一見華やかで心さびしき20年代のジャズ・エイジが風刺されています。
2021/05/18
くさてる
5人の訳者によるお気に入り短篇のアンソロジイ。バラエティに富んだ内容で、けしてまとまったものではない。だから読みやすいものではなかったけれど、こういうアンソロジイでは気にいった作品がひとつでも見つかればOKなんじゃないだろうか。私にとってそれは、ドロシー・パーカー「ビッグ・ブロンド」でした。
2013/12/18
コニコ@共楽
翻訳家が“とっておき”のお話として扉に魅力的な解説をつけて紹介している短編集。ダイベック、ミルハウザー以外は知らない作家ばかりだったが、Grace Paleyの「生きること(Living)」、Delmore Schwartzの「夢で責任が始まる(In Dreams Begin Responsibilities)」、Dorothy Parkerの「ビッグ・ブロンド(Big Blonde)」が印象的。荒涼とした強迫観念のようなものがひたひたと感じられる、陰翳の濃い作品だった。
2014/12/22
N田
村上春樹選もたいして面白くなかった。有名な『モカシン電報』も。
2020/03/20
感想・レビューをもっと見る