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クリスマスの思い出

クリスマスの思い出

クリスマスの思い出

作家
トルーマン・カポーティ
山本容子
村上春樹
出版社
文藝春秋
発売日
1990-11-25
ISBN
9784163122106
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クリスマスの思い出 / 感想・レビュー

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おしゃべりメガネ

ベタですが、クリスマスなので読んでしまいました。先日読了した『あるクリスマス』から一年後の話ですが、あまりつながりは意識しなくても大丈夫かなと感じました。前作の「バディ」のちょっとひねくれた感は控えめにおさまっており、このううえなく純粋にクリスマスに関わる描写にとてもココロが温められます。正直、文化の違いなのかクリスマスに関する思いや過ごし方は、少し温度差がありますが、幼い頃に過ごしたクリスマスはいつまでも永遠には続かず、いずれはどこかで悲しい'現実'に直面してしまう切なさがなんとも言えませんでした。

2018/12/25

mukimi

クリスマスは大好きな季節。赤と緑、金に白、色彩だけでワクワクする。虚栄心や焦燥にまみれた社会から少し離れた世界でささやかな暮らしをする少年と老婆のクリスマス。一年分のあらん限りの希望を少しずつかき集めて、他の誰とも比べることのできないあったかくて大きな幸せ(祈りのぎゅーっとつまった特製ケーキ)を完成させる。最強の幸せはずっと続かないことを知る様になった私はそのあまりの美しさに泣いた。スノードームに入れて飾っておけたらいいのに。そして狭い部屋に毎年引っ張り出してた実家の小さなクリスマスツリーを思い出した。

2020/12/12

buchipanda3

古い田舎家でクリスマスを迎える老女と少年と一匹の物語。訳者曰く、チャーミングな短編。そう、まさにと私も読み終えて思った。物語だけでなく、装幀も幾つものカラー挿絵も愛らしい。何だか特別感のある本。話の中でも特別な日を彼女たちがどれほど待っていたのかが分かる様子が描かれる。用意することもひとつひとつ心から弾けるように楽しむ。その気持ちに懐かしさを覚えた。老女と少年は無垢で繋がっている。無垢と楽しさの日をずっと迎えられればという思いが残った。この季節が来たらウイスキー入りのフルーツケーキを思い出すと思う。

2020/12/15

アン

『あるクリスマス』に続いて。7歳の僕バディーが従姉のスックと愛犬と共に過ごしたクリスマス。クリスマスを祝う準備は、心躍るようにきらきらと時間が輝き出し、純真な笑顔と喜びに溢れています。ふたりで作る風味豊かなフルーツケーキ、生命力に満ち芳香を放つもみの木、手製のオーナメント、心をこめた素敵な贈り物。しかし、仲良しのスックとは離ればなれにされてしまい…。少年時代への憧憬、かけがえのない宝物のような思い出が切なく胸に迫ってきます。山本容子さんの銅版画が優しく寄り添うノスタルジーを覚える美しい世界。

2020/12/17

NAO

【クリスマス読書会】親戚の家で暮らす孤独な少年。彼がただ一人心を通わせたのは年老いたいとこ。貧しくても彼女と一緒なら幸せだったのに、二人のことを全く理解しない親戚たちによって二人は引き離されてしまう。心を通わせ合ったただ一人の仲間から引き離され、二度と会えなくなってしまったからこそ、二人で過ごしたクリスマスの思い出は、少年の心の中に、いつまでも清らかで美しいものとして残り続ける。

2021/12/24

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