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大地の子 上

大地の子 上

大地の子 上

作家
山崎豊子
出版社
文藝春秋
発売日
1991-01-10
ISBN
9784163122700
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大地の子 上 / 感想・レビュー

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ミーコ

山崎さん作品は一作しか読んでませんでしたがNHKの山崎豊子さんの特集を見て、恐ろしい程の取材の上に書かれた事を知り、是非とも読んでみたくなりました。流石です! 陸一心の苛酷過ぎる運命・・・ 読んでて辛くなりますが、養父母がいてくれたから 諦めたり投げやりにならず頑張って生きて行く姿に心を打たれます。養父の愛情には頭が下がるばかり・・・ 先が気になります。どうか、幸せになって欲しいと祈るばかりです。

2015/12/18

中国残留孤児の一心は、中国人の養父母に実子の様に可愛がられ、上級教育を受け育てられた。しかし周囲からは「小日本鬼子」と呼ばれ、光の見えない人生を送る。学生時代は陰湿ないじめを受ける。付き合っていた恋人に日本人だと告白すると、裏切り者と言われフラれる。犯罪者と収容所に入れられ、昼夜問わずろくな飯も食わずに肉体労働を強いられる。羊飼いや糞処理など、劣悪な作業の中でも両親や、数少ない理解者に恩返しをと強く生きる。そんな中、文革が終わり日中国交回復が成立し、日本企業の上海製鋼工場設立の重要ポストに就く。中巻へ!

2019/07/01

抹茶モナカ

中国残留孤児の陸一心の幼少期を中心に、苛酷な運命を描く上巻。昔、テレビドラマを熱心に観たのもあり、内容を覚えてこそいないものの、養父の陸徳志が登場すると嬉しくなる。ちょっと、読んでいるのが、つらくなる陸一心の運命。

2015/09/03

あきまこ

信じられない思いから、何度も文中の西暦を確かめずにはいられませんでした。主人公の陸一心は1940年生まれ。現在生きているとしたら77歳。そんなつい最近の隣の大陸で、このような惨たらしいことが行われていたのかということに愕然とします。教科書で習った歴史上のことは過ぎ去った古いことではないのだということを目の前に突き付けられたようです。日本人のしたこと。中国人のしたこと。個々の人たちは直接は手を下していなくても、民族間の憎悪を生む。一心の祖父の、嫁を立派だったと認め、自らを間違いだと結論付けて孫である一心に

2017/11/07

さんつきくん

中国残留孤児をあつかった社会派大河小説。続きが気になり、ぐいぐい読み進めた。主人公・陸一心は戦時中、日本から満州へ渡った日本人夫婦の子として終戦まで開拓の村で過ごした。両親と死別すると、最終的に学校の先生・陸徳志の養子となる。この養父母の恩愛の描写が胸を打つ。日本人の子と言うだけで、様々な差別を受ける描写にいたたまれなさを感じた。社会人になり文化大革命。言われもない、いちゃもんに近い罪状で監獄へ。監獄での過酷な労働の描写が印象に残る。山崎豊子さん特有の緻密な取材に基づいた、構成が光る作品。中巻も気になる。

2017/06/18

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