大地の子 中
大地の子 中 / 感想・レビュー
柔
中国人として着々と実績を積み重ねる一心。結婚し、一児の父となり、幸せも手に入れた。中国人として名誉ある共産党員としても、推薦される。中巻は上海設立に向けた「宝華製鉄」の日中のせめぎ合いが中心。その日本企業東洋製鉄重要ポストに実父松本耕次がいた。そんなことは知らずに一心と松本は日中それぞれの立場で対立する。日本では残留孤児が帰国するなど、少しずつ世の中が動いていく。一心は日本工程考察の為、初めて日本へ赴く。そこで微かな記憶から、自分の故郷が長野県であることを発見する。これから先どうなるんだ!!下巻へ!
2019/07/01
ミーコ
上巻ほどの残酷なシーンは無かったのですが 実父に会ってると言うのに お互い判らず 中国人と日本人と言う立場で・・・。 気付いて❗と祈りながら読みました。妹の生死は❓ 一心の これからが気になります。下巻は来年にー。
2015/12/23
抹茶モナカ
中国残留孤児の陸一心は結婚し、中国人として地位を築きつつあった。中国の近代化に向けて、日本企業と中国との駆け引きが始まる。また、陸一心の肉親である日本人の父親の物語も語られ出し、陸一心が中国残留孤児である日本人として一時帰国して肉親と対峙する気配も。企業小説の要素もあって、山崎豊子さんらしさも出て来た感じ。
2015/09/06
カープ坊や
幸せそうな家庭を築けた陸一心にホッと一安心。 国交正常化後の日中共同プロジェクト。 綿密な取材をもとにした 企業小説としても面白かった中巻。 いよいよ下巻へ!!、
2017/10/14
さんつきくん
時は日中国交樹立後へと進み、上巻では監獄でもがき苦しんでいた主人公・陸一心は家庭を持ち、中国に最新鋭の製鉄所を造る国家プロジェクトに携わるまで出世していた。陸の仕事ぶりに目を見張る一方、陸の実の父が生きていたことで、物語が面白くなっていく。ことの時はまだ運命のイタズラにもてあそばれている事を陸自身は知らない。その辺も下巻で明かされるのであろうが、読む側はドキドキ感を隠せない。共産主義側と資本主義側の認識のズレを巧みに描かれており、こっちまでもどかしさを抱いた。下巻も楽しみ。
2017/06/23
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