松ヶ枝町サーガ: まつがえちょう物語
松ヶ枝町サーガ: まつがえちょう物語 / 感想・レビュー
新地学@児童書病発動中
昭和30年代の四国の小さな町を描く連作長編。野球が好きなツーちゃん、博打好きながらツーちゃんに大事なことをさりげなく教える父親、口うるさいけど、優しいところもある母親など魅力的な登場人物が多く登場する。ここで描かれているのは古き良き昭和だけれども、単にノスタルジーに終わらずに、人と人のつながり、大人になること、淡い初恋といった普遍的なテーマが温かな筆致で表現されており、読み終わった後に胸の中に清々しいものが残った。
2014/12/22
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