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フルハウス

フルハウス

フルハウス

作家
柳美里
出版社
文藝春秋
発売日
1996-06-01
ISBN
9784163163109
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フルハウス / 感想・レビュー

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あつひめ

いろんな本を読んでいるけど、人の心の生臭さでは突出しているように感じた。どこかいびつな心の構造。昔の嫌な思い出もすべてが現在とリンクしてはっきりとした形にならずにユラユラ陽炎でできた家のよう。題材作「フルハウス」も「もやし」も常軌を逸した行動のオンパレード。どこかうすら寒くて、こんな人たちにはかかわり合いたくないと感じてしまう。ただ、唯一同じ思いを持てたのは、自分の思いを口にすることをためらうこと。思いを口すると消えてしまう寓話は、思を口にしてはならないというリアルな忠告。人間は現実を忘れたがる生き物。

2014/02/02

よしみん

「フルハウス」「もやし」の二編。二編とも異様であり、内臓に鈍い痛みが広がるような怖さと嫌悪感を感じる。ある種の境界線が壊れた時、その境界線を修復し元に戻すのは難しい。そこに生きる人の基準が変われば、それも変わってしまうのだから。異世界のようで身近で、それでいて、そばにあって欲しくない物語だった。

2013/06/05

佑依-Yui-

柳美里の作品には、うだる暑さがよく似合う。臭い匂いを自ら嗅ぎに行く様な感覚で、読んでいる間だけ、自分は少し変態だ。「もやし」の狂い方には、バリエーションすら感じられて…。

2015/04/13

funa1991

「家族シネマ」はもっと軽く読めた気がしたけど、こっちは表題作を読み終えるのがやっとだった…。どこをとっても狂気の世界。読んでて気持ち悪かった。

2016/02/26

みけ

「フルハウス」「もやし」の2編。中途半端に殺伐とした人間関係、救いのない、おちもない話でこういうのが好きな人もいるのだろうけど、この歳になるとわざわざ時間を割いてまで読みたくはない。

2015/01/15

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