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陰陽師 付喪神ノ巻

陰陽師 付喪神ノ巻

陰陽師 付喪神ノ巻

作家
夢枕獏
出版社
文藝春秋
発売日
1997-11-27
ISBN
9784163173603
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陰陽師 付喪神ノ巻 / 感想・レビュー

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れみ

晴明と博雅による陰陽師シリーズ第3弾。この巻、人の執念とか怖い部分はありつつも悲しく切ないような、好みな感じのお話ばっかりですごく好き!映画版に出てくるエピソードのもとの部分のお話がいくつかあったのも良かった。

2015/01/22

あかは

この巻は鉄輪とものや思ふと、がいい。どちらも悲しく切ないというよりあわれと言う感じ。悲しいかな、悲しい故に鬼になってしまう。たやすく可哀想などとは言えない。なんていうんだろう、なんていえばいいんだろう。哀、と言う感じか。晴明は頼まれて色々なことを解決に導くけど、成敗するわけではない。その時に一番いい方法でもって事をおさめているだけだ。そこがいい。ちなみにビジュアルは岡野さんの漫画のイラストで定着してます。あっちも面白いよね。

2015/03/04

ぐうぐう

見えないものが見えるとは、常識や価値観が覆ることと同じだ。姿かたちだけでなく、言葉の意味すらも変わってくる。晴明がよく口にする「呪」という言葉がある。一般的な「呪い」のイメージと、晴明の言う「呪」はあきらかに違う。それは、エピソードに度々登場する鬼にも言えることだ。「人は、誰でも、鬼になりたいと願うことがあるのだよ。誰でも、皆、人はあのような鬼を心の中に棲まわせているのだ」いくつもの気付きが、見えないものが見えるように、常識や価値観が覆るように、導いていく。怖い鬼が、やがて哀しげな鬼に見えてくる。

2018/03/28

千尋

『陰陽師』3巻*相変わらずの晴明と博雅のやりとりに癒されます*そしてこの巻でついに蘆屋道満が登場します(「迷神」、「打臥の巫女」)*貴船神社で丑の刻参りをする女性の話(「鉄輪」)と男に裏切られ殺されて鬼となる女性の話(「這う鬼」)が読んでいて切なく感じました。また「ものや思ふと……」は、華やかでありながら大事件が起きた歌合の話で歌人の壬生忠岑・忠見親子にとりついた鬼が可愛らしかったです*結局最後は切ないですが・・個人的に気に入っているおはなしです*

2013/02/19

おか

シリーズ第三弾。今回やはり印象に残ったのは「鉄輪」愛しい男に愛想尽かしされた女が その男憎さに 自分の身を賭して 鬼になる、その頭に五徳を逆さに被り 蠟燭を立て、、、自分でやっている事が 愚かな事だと自覚しつつも 止められない、、、その哀れさ、、、そして良き漢の博雅の「自分の肉をくらえ」というその優しさ、、、現代でも 男憎さに鬼になる女はいるのだろうか そして その女を憐れみ涙を流す男は居るのだろうか、、、あっちの女こっちの女と移ろう男は 絶対に居るだろうが 笑

2016/09/07

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