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太陽の巫女

太陽の巫女

太陽の巫女

作家
笙野頼子
出版社
文藝春秋
発売日
1997-12-01
ISBN
9784163173900
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太陽の巫女 / 感想・レビュー

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あつひめ

先に読んだ「片付けない作家と西の天狗」とはがらりと作品の表情が変わって驚きの方が勝ってしまった。神話の中の、それも人間臭いような精神的苦痛の多い言葉の羅列。閉鎖的な世界で、自分の運命を人の手にゆだねずに自分の力で扉を開いて生きていこうとする姿が美しく見えた。笙野さんの作風の幅の広さに感服。他の作品も読んでみたいと思った。

2011/07/02

miroku

笙野頼子しか書けないというか、笙野頼子しか書かないというか、実に笙野頼子な作品。不思議世界と同居する不思議女性の心理というか…そのあたりがとっても笙野頼子。

2013/05/03

踊る猫

また一段階ステップアップしたな、というのが第一印象。これまでの分かりやすい幻想/ヴィジョンは幾分か控え目になっており、その物足りなさを心理描写と一族の歴史を細かく描くことで補っているという……我ながらかなり雑な印象なのだが、笙野頼子氏が前々から興味を抱いていたという「神話」にガチで挑んでみせた作品としても読めるし、俗に言う「毒親」を描いたものとして解釈することも、男と女をめぐる単純な/通俗的言説を嘲笑するものとしても読めるだろう。短く纏まってはいるがその分内容は濃縮されている。これから先、どう化けるのか?

2016/04/27

rinakko

再読。この作品から日本神話が題材として前面に出てきたのか‥と。竜神系一族巽家と蛇神系一族滝波家における、神話という解けない呪い。一代に一組ずつの婚姻、続いてきた混血、血族の容貌、各家の盛衰、「竜と蛇の差別」「貴種の物語」…。そんな中、「一代混血の竜女(選ばれた女)」を母に持つ滝波八雲は、「夢に嫁す」という単身婚を選ぶ。その夫は滝波の神(=被征服神)であり、「今まさに死のうとする冬至の太陽」だという。冒頭から、婚姻儀式中の会食場面が延々と続き、そのみっちりとした重い流れに引きこまれる。

2019/09/03

ふゆき

めくるめく浮遊感。

2009/11/05

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