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損料屋喜八郎始末控え

損料屋喜八郎始末控え

損料屋喜八郎始末控え

作家
山本一力
出版社
文藝春秋
発売日
2000-06-09
ISBN
9784163192703
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損料屋喜八郎始末控え / 感想・レビュー

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B-Beat

◎山本一力作品2作目。面白かった。初期の池井戸潤作品の評判に「これぞ金融ミステリー」というものがあったが、この作品は言うなれば「お江戸もの金融ミステリー」とでもいうか、寛政の改革のいわゆる「徳政令」発令による金融恐慌下の江戸を舞台にして、そこでの投資家・金融機関・ブローカー、そして役人達の暗躍する姿を描いた作品だったかなと。計4編の作品集ながら、さくさくと理解しながらは決して読めず、前後を振り返りつつ読んだが、読んで意味を噛みしめてみるとそこに味わい深い独特の世界が広がってくるような。そんな読後感。

2013/11/03

万葉語り

面白すぎて一気読みでした。江戸版半沢直樹的要素があり、もちろん勧善懲悪の胸がすくストーリー仕立てにやられ、年末にも関わらず掃除もせずに読んでしまいました。今から今日で締まる市立図書館に行って、続きを借り年末年始のお供にしたいと思います。再読。

2013/12/28

藤枝梅安

元同心の喜八郎は上司の不始末の尻拭いをさせられ刀を捨て町人として暮らし始めた。損料屋(今で言う、生活用品リース業)として大店や札差と真っ向勝負をする。今回のシリーズではギリギリの攻防よりも、喜八郎を慕う面々のいたずら心が小さな事件を引き起こし、微笑ましい結末を迎えるという物語が多い。中でも、喜八郎と、彼に心を通わせている深川の料亭、江戸屋の女将・秀弥の仲を取り持とうとする、周囲の人々の心憎い仕掛けがほのぼのとした読後感を与えてくれる。深川駕籠のコンビのシリーズと共に、今後の展開が楽しみである。

2009/07/27

りょうけん

☆3つ この本ちょっと難しい内容だと思います。 山本一力の最初の上梓本だと思うのですが、読み易さよりも「粋」をてらった作品になっています。 それはそれである時期必要なことのかもしれませんが、とにかく最初からそれでは読む方はたいそう手間がかかります。 一応短篇集なので、第一話があって、わたしの場合はその第一話を読み終えた瞬間にまた最初のページへと戻っていました。 そぉして「こんどこそ分かった筈だからこれで面白く読めるのだろう」と思いワクワクしながらもう一度読み直しました。 ところがこれが

2015/07/28

みい⇔みさまる@この世の悪であれ

☆×5.0…ある事情により損料屋になった男の事件記録。決して主人公の喜八郎には派手さはないけれども決める時には決めてくれる、まさしく大人のための時代小説ですね。もちろんこのシリーズが気に入ってしまったのは言わずもがな。どの作品も面白いですがあるまじめな男のために一肌脱ぐ「いわし祝詞」はお勧め。最後もハッピーエンドですごくスカッとするお話ですしね。

2010/11/09

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