バルーン・タウンの手毬唄
バルーン・タウンの手毬唄 / 感想・レビュー
雪紫
元妊婦探偵で二児の母親の翻訳家な暮林未央。彼女の元にはかつて解決した事件の話を聞きたいものや、自分のミステリの出来の判定、無実の証明を頼むなど様々な人が現れる。過去の事件が大半だが軽快でユーモアあり、綺麗なオチも付いている。わりと妊婦いるわ。な展開も多し。面白かったのは表題作と作中作「読書するコップの謎」。
2021/06/05
ジンベエ親分
妊婦の街、バルーン・タウンの第三弾。作者もネタが尽きてきたのか、若干パワーダウンしてきた感はある。それでも「バルーン・タウンの手鞠歌」で見立て殺人(いや殺人じゃないけど)や「読書するコップの謎」で小説内小説を用いたり、作者の技術と工夫は向上していて、頭の体操には適したミステリーにはなっている。ただ、「笑い」のパワーは若干落ちたかなぁ… 「手鞠歌」は笑ったけどね。思うに妊婦探偵の美央が住人ではなくなったので街の描写が減ったのが原因かと。続刊はないようだけど、続けるなら美央以外の誰かを妊婦にするしか(笑)
2017/11/20
星落秋風五丈原
近未来の都市、バルーン・タウンを舞台にしたシリーズも これで3作目。表題作他「幻の妊婦」「読書するコップの謎」 「九か月では遅すぎる」が収録されていて、過去のミステリのパロディが 登場するのは、前2作「バルーン・タウンの手品師」「バルーン・タウンの殺人」 同様なので、モトネタを探しつつこの本を読むのも一つの楽しみ方では あるのですが、私はこの架空の街、バルーン・タウンやそこに住まう人々に ついての著者のユーモアとちょっぴり皮肉のまじった描写が楽しみなのです。
2002/09/29
はんみみ
シリーズ通してミステリーとしては微妙…なところを設定で読めていけど、それもパワーダウンしてきちゃったかな。
2015/04/16
私的読書メモ3328
シリーズ三冊目。ますますパロディ色を強め、作者が苦しんでいるのが伝わってきます。物語の構造からして「半七捕物帖」のパロディであったり。せっかくのバルーン・タウンという稀有な発想を、作者の力量不足で調理し損ねたというのが本シリーズの印象です。
2022/07/10
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