焼け跡のナポレオン
焼け跡のナポレオン / 感想・レビュー
えむa
皇太子（現在の天皇陛下）誕生が物語の冒頭に出てくる、昭和初期の東京を舞台にした市井もの。戦争の時代の事件や世情もしっかり書きこまれてはいるものの、そんなことよりもヒロインは家庭内の不和、両親の諍いをはじめとする自分の身の回りのことでいっぱいいっぱいなのだ。それがかえってすがすがしさを感じさせる。綺麗ごとですまないリアルな庶民の生活がそこにある。終戦はもうすぐ、ほろ苦いラストも悪くはない。
2013/12/10
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