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滴り落ちる時計たちの波紋

滴り落ちる時計たちの波紋

滴り落ちる時計たちの波紋

作家
平野啓一郎
出版社
文藝春秋
発売日
2004-06-29
ISBN
9784163230504
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滴り落ちる時計たちの波紋 / 感想・レビュー

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Kumiko

一見「ちょいと気分転換」とは対極にあるような短篇集。しかしあまりに巧みな心理描写に引き込まれ、「ありふれた日常の中にいながら全く別の空間を彷徨う」ような感覚にさせられた。ある時は借金で首が回らなくなった女に。ある時は校区外の海まで自転車で冒険する小学生の兄弟に。そしてある時は父親を亡くし葬儀を終えた男に。「初七日」において、この父親の戦争体験の回顧シーンがとても印象的。戦地から引きげてすぐの父を知っている長男と知らない次男では、父そのものの印象が全く違う。自分自身の兄弟においても言えるのかも、とふと思う。

2016/10/07

アボット

9つの短編集。小ドラマのようであったり、平野氏が朗読しているようであったり、残酷だったり「聖セバスチャン」の絵画を彷彿とさせていたり…一遍一遍が異世界だった。「バベルのコンピューター」は難しくてよくわからなかった。「最後の変身」ではずっとカフカの「変身」が出てきて役割と本当の自分についての事や、そしてネット世界を通して現実と異空間の差や 分人主義の片鱗を垣間見れたように感じてしまったが、どうなのだろう。

2022/01/09

山田ケンタ

この小説集があまりに人に読まれていないのは、心底不憫である。何度目かの再読。

2014/09/19

mako

いろいろな書き方が試みられており、守備範囲の広さは驚嘆もの。ただ、読み手の力不足でついていけない作品もあった 。

2023/05/04

助作

色々実験的な作品も並ぶ短編集。前半の作品は共感できるものもあったが最後の二篇が形式的にも内容的にも読むのがしんどかった。それでもなんとか読了。

2024/08/16

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