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よろづ春夏冬中

よろづ春夏冬中

よろづ春夏冬中

作家
長野まゆみ
出版社
文藝春秋
発売日
2004-10-09
ISBN
9784163234502
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よろづ春夏冬中 / 感想・レビュー

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i-miya

2010.11.01 三日目の晩、訪問者、あった。ダンボール、箱、君のだろう。Tシャツ、縫いぐるみの犬。美大、入谷。「入谷樹之」作文、それになくしたカメラも。二日してまた学生。貝殻細工。幸福の神様を閉じ込めてある。鍵、本気にするほど子どもだった。姉に電話、不在。翌日、また学生。友の手紙。つかない連絡。映画。また君か。友人、喫茶、闇に落ちた。以上、夢。姉からもらった小箱。その鍵をなくす。小銭入れを落とす。見つけたがまた学生。ヘッドライト。トロイメライだ。

2010/11/02

藤月はな(灯れ松明の火)

フリッツ・クライスラーのヴァイオリンによる「トロイメライ」を聴いた時、ふとこの短編集を思い出してしまい、再読。相変わらず、自分の好みは変わっていなかった(笑)そしてトロイメライは「希いはひとつ」のラストで出てきました。「花の下にて」は決して交わらない関係性が切な過ぎる。「海辺の休日」ですが「いや、純粋な子にそんな勘違いしそうな事、言うなよ!」と思わず、ツッコんでしまったし、「待ちきれない」は、虫愛ずる教師が御器齧に付けた名前に改めて笑ってしまった。後、好きな人から貰った墨と接いだとか耳養いとかの清冽な官能

2021/05/02

はな

長野さんはじめまして。日常にするりと入り込んだ非日常、ちょぴり不思議なショートストーリー集。ひとつ10P程なのでさらりと読める。どれも少年青年同士の恋愛がベースとなっていて、正直オチがどれも似ているのだけど、心にすとんと落ちてきゅんってなるのが毎回心地良かった。透明感があり、妖しく美しく、下品じゃない色っぽさが好き。お気に入りは、タビノソラ、海辺の休日、待ちきれない、花の下にて、アパートの鍵、空耳、猫にご飯。春夏冬=秋がない=商い……って洒落たタイトル。装画も長野さんがされてて素敵!

2018/04/23

emi

図書館で目立つように飾られ、不思議な世界の出だしにふーんと手にとってみたら、全編男色の話でした。全然想像と違ってあーびっくり。初めての作家さんだけど、他の本もそうなんでしょうか?それは兎も角、古典的な妖しい世界…ちょっと動物に化かされたのかなと思うような不思議なことに巻き込まれる様々な男たちの物語。言葉遣いも『ぢゃないか』など古めかしさを演出。美大出身らしい画材などをモチーフに使う作品も。あれは夢か幻か…そういう意味で奇譚集ともいえそうです。

2015/09/23

藤月はな(灯れ松明の火)

再読です。生々しいはずなのに儚げで淡い作品集。「雨師」とかは他の長野まゆみ作品を彷彿とさせます。可愛らしいイラストも素敵です。個人的なお気に入りは「タビノソラ」と「空耳」です。エロい趣味だな~(笑)←これは捻くれた私の見解であり、同じ好みの方がいらしても落ち込みなさいませんように。

2011/04/03

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