死ぬときはひとりぼっち
死ぬときはひとりぼっち / 感想・レビュー
KAZOO
3作のうちの2作目を先に読んでしまい1作目を読みました。こちらのほうがどちらかというとよりハードボイルドに近いという感じがします。それでも、アメリカのその他の作者と比較するとおとなしいものです。ゆったりとした感じがあります。自分の若いころを思い出して書いたのでしょうね。ブラッドベリの別の側面が見えます。
2015/02/13
藤月はな(灯れ松明の火)
霧雨がしとしとと降る中で枯葉の落ちている公園を歩いているような冷たさとささやかで懐かしい音に包まれたような作品。孤独な老人が次々と不可解な状況で死んでいくのに対して疑問を持つ彼らと友達であった家の主人公。無言電話や不可解な死に方などの描写が淡々と綴られていくのが不気味であり、最後に主人公が直面した事実は本人からすればショックとしか言いようがない。しかし、主人公と友達になった老人たちが孤独であった日々から束の間、安らぎを得ていたのは確かだったのが救いです。
2012/09/27
マツユキ
久々のブラッドベリです。ハードボイルド、確かな事はなく、話は進んでいきます。滅び行く街の、ひとりぼっちの人々。未来のない…いや、未来はあるのだ。すっきりしないんですが、暗さの中に、優しさも感じられて、好きです、この作品。
2012/10/30
マッピー
確かに現実の出来事しか書いていないはずなのに、なぜか時間軸が、空間の距離が、濃密の空気の中で捻じれていく。マジック・リアリズム?主人公は売れない小説家。海辺のさびれた街と朽ちかけたカーニバル。どこかエキセントリックな登場人たちは、淋しさを埋めるかのように、何かにこだわり続ける。音楽、映画、悲しみに溢れた本など。人は弱いから、一人では生きていけないから、誰かと繋がっていたいのだ。死ぬときはひとりぼっちかもしれないけれど、生きているうちは。いや、死んでからも。
2020/02/19
月夜乃 海花
ブラッドベリの初の探偵小説。個人的にモヤモヤと考え事をしながら読んだせいもあってか、きちんと内容を把握することが出来なかった。文体は好きなのだけど、文体に惚れてしまって内容が頭に入らないという。ノスタルジックな探偵小説でした。
2019/07/18
感想・レビューをもっと見る