陰陽師 夜光杯ノ巻
陰陽師 夜光杯ノ巻 / 感想・レビュー
れみ
安倍晴明と源博雅が登場するシリーズ9作目。今まで読んだ中でも短いお話がたくさんでテンポよく読めた。「月琴姫」や「龍神祭」とか「無呪」とかで博雅の自覚なく周りに影響を及ぼすところがたまらなく好き。それにしても「食客下郎」の最後の晴明と博雅の会話がこそばゆくて悶える^^;
2015/06/02
えみ
風雅な庭園を酒の肴に安倍晴明と源博雅が杯を傾ける…何度読んでもやはり変わらず好きな場面。晴明がからかい拗ねる博雅も、真っ直ぐな博雅が自分にとっていかに晴明が大切かと説き、思わず照れてしまうレアな晴明も2人の関係性を表していて好ましいかぎり。出来ることなら仲間に入れてほしいくらい。そんな彼らが今回もまた奇怪な事件の解決を担う。相変わらず笛の名手なだけあって博雅の笛の音色は人は勿論、人ならざる者まで酔わせてしまうらしい。笛の音に釣られて起こる怪異も、笛を奏でて鎮める怪異も、惜しみなく描かれている。安定の癒し。
2021/08/17
瑪瑙(サードニックス)
読メのオフ会で譲って頂いた本。以前から興味はあったのですが、なかなか読めずにいたので嬉しかったです。映画を観たことがあったので、それを想像しながら読みましたが、長編ではなく短編なのですね。とても読みやすかったです。歴史上有名な人も登場して、人と神とあやかしが織りなす様々な現象を楽しみながら読むことが出来ました。他の巻も順次読んでいこうと思います。
2019/03/25
星落秋風五丈原
晴明の呪、博雅の笛が京の闇に響くとき?若き陰陽師・安倍晴明と雅楽の名手・源博雅が龍神、幽鬼、獄卒、怨霊たちが引き起こす怪事件を鮮やかに解決する大人気シリーズ。全9篇を収録。蝉丸にとり憑いた妖女の正体は?晴明の呪、博雅の笛とともに平安の闇を祓う蝉丸の琵琶。盲目の法師の哀しい過去がいま明かされる。蝉丸結構すきです。
2012/01/31
文庫フリーク@灯れ松明の火
浄蔵恋始末がいい。71の高僧・浄蔵が40年前に契った女性に会いたい・会わないほうがよいと揺れ動いた末、晴明に後押しされ会いに行く。今は老女となった女性は泣きながら「おかえりくださいまし」と訴える。皺の浮いた手で顔が見えるよう夜具を取り除く浄蔵の、言葉がなんと優しく響くことか。「愛しいお方よ、何を泣いているのだね」「わたしは、ここにいるよ」「四十年、かかってしまったよ。許しておくれ、許しておくれ…」「そなたとわたしに、これからどれだけの時が残されているのかはわからないが、その全ての時を共にすごそう…」いいな
2010/03/10
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