ダンサー
ダンサー / 感想・レビュー
モルク
有賀シリーズ第3弾。筑波にある大学の研究施設で研究員を殺害し逃亡、そして殺戮を繰り返すえたいの知れない獣「ダンサー」。ダンサーは、かつて踊り子のサルサこと志摩子のストーカーで彼女を監禁しその後の事故で植物状態となった青柳の記憶と意志を持っていた。実験で生み出されたダンサーは孤独であり人間的であるがゆえにいっそう哀れである。有賀と大学院生となった息子雄輝との関係がいい。そしてジャック…あぁジャック…辛い。でも2代目ジャックの登場と新たな展開が広がる。息をもつかせぬ柴田作品はまだ続く。
2020/04/20
ミーコ
このシリーズ好きです。又々ググッと引き込まれました。凶暴な「ダンサー」も人間が勝手に作り出した産物であり 最後は痛々しく哀れでした。女の子に貰った髪飾りを志摩子に差し出す場面には目が潤みました。ジャックも可哀想で涙が・・・ いつの間にか、子孫を残してた所に救われた気がします。面白かったです。手元にある『RYU』も読むのが楽しみ。。。
2016/02/07
ゆう
★★★★★ 大学の遺伝子工学の研究室で、研究者と助手の惨殺死体が発見される。犯人は、実験で生み出されたトランスジェニック動物とされ、処分されたが……。トレーラーハウスで生活するルポライター・有賀雄二郎を主人公にしたUMAモノを読むのはこれで3作目(今回はUMAではないかも)。かなり好きなSFシリーズだ。酒や車や主に男性が使う小物の名称が随所に出てくる文章も(ハードボイルドっていうのかな?)、ちょっと色っぽいシーンがあるのも、男臭くて大好き。特に同世代のダメ男・有賀がステキ。もっと読みたいシリーズ。
2013/10/29
さんつきくん
柴田哲孝さんのハードボイルド小説は相変わらず面白い!有賀シリーズ3作目。遺伝子工学。今ではIPS細胞があるが、それ以前の話らしい。筑波にある架空の大学から、ある動物が脱け出して、さぁ大変。その動物は研究者によって生まれたモノだった。その動物は5人の人間を殺してしまう事件を起こす。ここでフリーライターの有賀が登場。事件を追いかける。やがて明らかになる謎。その描写が心地よい。過去のストーカー犯罪。親子の絆。頼りになる愛犬ジャックの存在。あと柴田哲孝作品には欠かせない魅力的で美しい女の存在。
2018/11/10
tm
UMAシリーズの問題作と噂の作品😰なので今作は読むか、どうかかなり悩みましたが・・・、結論から言えば読んで良かった、面白かったです✨ジャック🐶、志摩子、有賀雄二郎、雄輝VSダンサー。今作は科学の発展、快適な生活に伴う罪を考えさせられました。あらすじさえ書いてません(いつもだけどw)が、シリーズの展開を把握する上で読んで良かったです。泣けました‼️
2021/10/30
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