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退職刑事

退職刑事

退職刑事

作家
永瀬隼介
出版社
文藝春秋
発売日
2007-08-01
ISBN
9784163262307
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退職刑事 / 感想・レビュー

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ゆみねこ

5編の短編。どれも退職した警察官が出てくる。23年前に神隠しのように行方不明になった女児の行方をさぐる「神隠しの夜に」が切なく、兄の悲しみと元警察官の思いが重なりとても好きな物語でした。「父子鷹」はなんとも読み心地が悪く嫌な読後感です。永瀬さんの短編集は初めてかな。やはり長編の方が読み応えがあって好みです。

2014/11/02

あっ!chan

表題の「退職刑事」を含めて、刑事部四課の現役時代に誘惑に負けて道を外した刑事達が主役…退職しても刑事魂だけは抜けきれず、息子や元恋人のために…刑事らしい心理戦で隠されていた影の犯罪を明らかにしていくが、正義のためでもなく、決して鮮やかでもなく清々しい感じもなく、ドロっとした結末に読後感も良くなく、一風変わったダークで少しだけ切ない刑事ものの短編集。

2018/01/11

むう

初読作家さん、ここ数作ハズレが続いてたこともあり、本作は文句無く面白かったです♪ 5人の退職刑事たちの、それぞれの腐敗したエピソードから成る短編集ですが、ストーリー性、構成力、思わぬどんでん返し、そして何より主人公たちの、適度なブラックさとやるせなさが良かったです(^◇^) 面白い作家さんを見つけてしまいました(笑)。しばらくは没頭しそうです^^ 

2017/01/24

RIN

組織対策課?の四課出身のヤメ刑事が主人公の短編集。どこか満たされない思いを抱えた警官主人公の短編小説『完黙』と対を成すのかな。どこかほっとする『完黙』と比べるとなんだか後味の悪い読後感。出てくる刑事(元刑事)たちが道を外れてしまったのも成るべくしてなった、というキャラクターばかりかもしれない。ダメな中年男の悲哀を書かせたらぴか一の永瀬さん、救いのない話ばかりでもそれが現実だよね、と感じさせる永瀬さんなので、やはり長編の方が読み応えがある。

2013/02/08

Nobu A

図書館本読了。永瀬隼介8作品目。タイトルの退職した刑事が主人公の5つの短編集。それぞれの物語の全体像を最初に示さず、人物描写や心理戦が繰り広げられ、結末で種明かし。趣向を凝らした物語展開はなかなか面白かった。個人的には「レディ・Pの憂鬱」が一番読み応え有り。様々な事情で退職する刑事の内部事情は複雑だろうし、市民を守るのが職務の警察官を一般市民には知る術がないが、筆者はどうやって物語構築を行ったのだろうか。気になる。でも、どちらかと言うと、長編の警察物の方が好き。

2018/03/19

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