追伸
追伸 / 感想・レビュー
NAO
ギリシャと日本離れた地にいる夫婦の間で交わされた往復書簡と、祖父母の関係が自分たちと重なるところがあると妻が夫に送った祖父母の往復書簡、からなる物語。それらの手紙を読み進めていくうちに、最初の方では明らかにされていなかったことが徐々に明らかになっていく。2組の夫婦の複雑な思いが手紙の文章でだけ描かれていくという一風変わった構成だが、この手紙という形態は、4人の心情を正直に伝えつつ、それでもまだ伝えきれない何かをそこに秘めている。
2023/03/07
Satomi
仕事でギリシャに赴任している夫と、事故に合い日本に残った妻。妻の祖父母、異なる時代を生きた二組の夫婦の往復書簡。妻の浮気をどこまで男は受け入れられるのか…。序盤は電話ではなくあえての手紙のやり取り、互いに牽制しあうようながよそよそしさが面白く感じられたが、だんだん飽きてくる。祖父母の事件のくだりはミステリー要素があるものの全く興味をもてず…。結局、妻は浮気を祖母の美しさの遺伝子せいにした言い訳を延々と手紙に記しているという白々しさ。全く共感できず…残念。
2015/04/22
calaf
こんなに長い手紙を書く人、いるのかなぁ???っていうか、昔の人は相当長い文章を手書きで書いていたのですよねぇ...このくらいは当たり前だったとか? (^_^;;; それにしても、久々にヒット作でした。確実に、今年のベストテンには入りそう...
2013/09/01
B-Beat
◎「奪取」が面白くさて次はどの作品をと気に留めていた中でふと手にした図書館本。題名のとおり往復書簡形式で語られる作品で最初新鮮だったが少しばかり物足りなさが残る読後感。最近読んだばかりの熊谷達也作品「邂逅の森」とつい比較しながら読んでしまったのがその原因かと自己分析。両作品に共通する体を売る仕事をせざる得なかった女性のその後の生き方というか生き様。この作品の女性にはどうも納得できるものがなくしたがってその後の展開にも説得力が自然消失という感じ。
2013/02/02
アンベラー
祖父母の過去と現代の自分たちの境遇を重ね合わせ手紙で言葉をかわすその時間情景が時を超える 美しいという事がこの事件のネックなのか 事件が起こり夫はどう受け止めればいいのか過去の祖父の生き方に共感する山上夫婦って何ん何でしょうかね
2022/11/09
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