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オブ・ザ・ベースボール

オブ・ザ・ベースボール

オブ・ザ・ベースボール

作家
円城塔
出版社
文藝春秋
発売日
2008-02-14
ISBN
9784163267302
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オブ・ザ・ベースボール / 感想・レビュー

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榊原 香織

デビュー作。 不条理すぎて笑うしかないハハ。最近のは丸くなったのか面白いんだけど。元ネタまさかラピュタかな。もう一作も分けわからないが、ものすごい教養は感じる。

2024/07/27

あおさわ

「つぎの著者につづく」は、はっきりいってほんとに何が何だかわかりませんでした!わかった人説明してください;;不条理なのかそうでないのかも読み取れず、久々につらい読書になってました;;表題作「オブ・ザ・ベースボール」は降ってくる人間になぜバット?と思いましたし最後まで読んでもなぜバット?という感じです。一応のラストはあるのですが…結局これは…。でもまあそういうものなのだな、とも思う。安部公房ほどの渇きはありませんが、それに連なる空気を感じます。こちらは結構好きなので、また著書を読んでみたいです。

2013/06/05

とら

「オブ・ザ・ベースボール」を何故だか無性に読みたくなり再読。この衝動が起きる事が既に円城塔の魅力である。文章だけで笑うことってほとんどないけど、「交差点はいくら拡大しても交差点のままであるという性質を持つ」という文に何故か笑いが止まらなかった笑 何を淡々と言い放っているんだこの語り部はと。やってることはこの世界において異常であるのだが、常にクールな思考で動いている語り部が兎に角シュール。現実逃避に宇宙に人が満たされるのを望んだりする。しかし終始疑問だったのだが、給料って出てるのかね?このレスキューチーム。

2017/11/20

ドン•マルロー

初期の作品2編を収録。表題作は空から訳もなく降ってくる人間を、バットだけで救い出そうとする摩訶不思議なレスキュー隊の物語。既成の小説概念を破壊してしまう作風で知られる円城氏だけに、小説には何らの答えも用意されていない。架空の街ファウルズには乾いた不条理の風が吹き続けるだけだ。”つぎの著者につづく”はメタフィクション的構造をもつ作品だ。単なるフィクション論に過ぎないという批評は免れ得ないだろうが、それでも大円を描こうとする試みには違いなく、やがては芥川賞作”道化師の蝶”をうみだす原点となった作品なのだろう。

2016/02/09

白義

『オブ・ザ・ベースボール』 その町は、一年に一回くらい空から人が落ちてくる。それを打ち返すレスキューバッター、それが主人公だ。こう書くと常軌を逸した前衛不条理文学であり、事実、主人公は日本文学離れしたスーパークールさだが、中身はどうして卓越した思索性、思索し行動する人間と外界のカオスを描いたという意味で正統的な純文学にも読める。ただのバカ話としても読んでも凄くシュールで空から人が降る現象をめぐる人々の考察が面白いし、普通に主人公に共感しても、シシュポスの神話的な主人公に感情移入してしまう。謎の名作

2011/09/27

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