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荒野

荒野

荒野

作家
桜庭一樹
出版社
文藝春秋
発売日
2008-05-28
ISBN
9784163270401
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荒野 / 感想・レビュー

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図書館**恋愛未満から始まる青春物語**恋愛小説家の父をもつ山野内荒野。ようやく恋のしっぽをつかまえた。人がやってきては去っていき、またやってくる鎌倉の家。うつろい行く季節の中で、少女は大人になっていく(紹介文・他より)――なんと!予想を全て裏切って描かれるボーイ・ミーツ・ガール!今までこんな、さわやかな桜庭一樹、見たこと無い(笑)!本当に『私の男』と同じ著者なのか?と疑う程です。これは、両書を読み比べられたら面白いかもしれません!今まで知らなかった著者の別の魅力を知ることが出来ました!良書です!

2013/08/16

優希

面白かったです。少女から女性へと成長していく4年間の物語。もう遥か彼方の年頃ですが、こんな想いを抱えていたのかなと懐かしくなりました。通り過ぎた年月が愛おしくなります。著者の少女の描き方がみずみずしくて素敵でした。これから荒野はどのような女性へと成長していくのか気になりますね。

2017/05/06

くろり - しろくろりちよ

小説家の娘・荒野12歳。中学生になって、セーラー服を着て、ちょっぴり大人になった気分になって。そして、悠也を好きになって。友だちには彼氏ができたり、女の子が好きな女の子が居たり、異性への接し方が変わっていく男の子たちが居たり。接触恐怖症の荒野は「私は変わらない。変わらないで私」と思う。それでも時は流れて。荒野はただ一つの恋は忘れないまま、女になっていく。生々しくないけれど、誰もが変わって行く大人への過程。

2011/11/03

ミナコ@灯れ松明の火

昔少女だったことのある人であればきっと、大人と子供の間にほんの少しの間だけあったはずの季節を思い出してしまうと思う。荒野が、上を仰ぎ見るように遠いものに感じていた恋を、ほんの数年の間に同じ高さの目線で見られるようになる過程は懐かしくもくすぐったく読んだ。荒野が大人の女に対して抱いていた恐怖感のようなものは、年齢的に十二分に大人になった今でもリアルに感じられた。できることならば、もっと年齢を重ねた荒野の姿もいつか読んでみたいなあ。。

2011/07/31

風眠

ゆらゆら揺れる心、大人になる手前、まだ名前の付けられない気持ちとか。ザラザラ流れていく音楽みたいな文章の中から、山野内荒野という少女は現れる。その少女は、かつて少女だった私かもしれないし、あなたかもしれない。恋愛小説家の父と暮らす古い家にはいつも「女」が渦巻いていて、荒野は成長とともに、恋の哀しさと激しさと、そして止められなさを知っていく。大人になった荒野は振り返って言う、「いまでは奇妙に愛しく感じられる。だけど、あんなに痛ましい生き物には二度と戻りたくない」と。子どもから大人へ、成長していく少女の物語。

2013/12/26

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