四とそれ以上の国
四とそれ以上の国 / 感想・レビュー
紅はこべ
いしいしんじは『麦ふみクーツェ』や『プラネタリウムのふたご』みたいな児童文学ものは大好きなんだが、この作品のような大人向けの幻想文学はその世界観についてゆけないところがある。私の想像力の限界か。「渦」と「藍」がよかった。どの作品も異世界四国を旅する物語。
2015/04/13
小葉
○ いしいさんの話はやはりよくわからない。ただ、悲しげで寂しげで暖かげなふわふわとしたものが漂っている感じ。地名や方言、漱石や子規の話は今在るそのままの世界(知っている地名てんこ盛りで嬉しくなる)。それに時間も空間も超えた世界が混じり合い、名状しがたいいしいワールドとなる。
2008/12/18
もりの
世界観が掴めず読んでいて辛かった。途中で断念。
2020/11/23
駄々猫
いしい流四国幻想物語集?なんだか夢と現を行きかうような内容で、異様に眠くなる短編集だった。半分、気持ちよく眠りながら読んでいたような。でも、それが正しい読み方と言ってしまっても良いような。巡礼に興味があるので「道」が好き。
2009/08/01
タイコウチ
8月に読んでいたのを記録し忘れていた。四国らしきところを舞台にした(いくつも出てくる土地の名前はどこまでが本物で、どこからが創作なのか)中篇が4本。いずれもなんか妙な話だなあと思いながら、現実の足元からシュールで幻想的な世界へグイグイと引っ張り込まれ、いったい何の話を読んでいたのか、その筋も時に見失ってしまう。そもそも直線的に進む時間軸などないのだろう。なんといってもそれ自体が生き物のようにうごめく日本語の語りの力に圧倒される。筒井康隆の幻夢系の作品に近いかも。「塩」は、安部公房の「砂の女」を思わせる。
2017/08/31
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