蘭陽きらら舞
蘭陽きらら舞 / 感想・レビュー
onasu
寛政期、実在の人物を振り出しにしたエンタメ捕物帖もシリーズ4作目。謎を追う主役は作品毎に順繰りで、今度は蘭陽。春朗とのコンビは、前作と同様ですが…。 シリーズのおもしろさは、北町奉行所吟味方筆頭与力 仙波一之進の役宅に集う面々。探索が生業ではないが、身に降りかかるというか、関わりのある謎を座敷で話し合う。 「おれたちゃ皆で生きているのよ」と一之進。男として、ひと皮剥けたか。妻おこうの矛盾をつく指摘も相変わらず鋭い。 ただ今作は、ややマンネリ感も。が、脱する種は蒔かれている。あの人が生きていたと。
2013/12/17
としえ
前作で登場した蘭陽が主人公の「だましゑ」姉妹編。謎の多かった蘭陽の過去がちょっとずつ明かされる。前作では、常識人の春郎を振り回していたような蘭陽だったが、今作では悩んだりいざという時に尻込みしたりする蘭陽の姿が。忘れていた記憶が明らかになり、最後は切ない感じだったが面白く読めた。一之進が言った「こんな広ぇ世の中で、笑いあったり酒を楽しく飲める相手は限られている」「おれ一人で生きているんじゃねえ。おれたちゃ皆で生きているのよ」の言葉が良かった。だましゑ以降あまり出番のない一之進だが、やっぱりかっこいいな。
2016/01/28
かずよ
大ファンの蘭陽の苦い初恋がわかる本。登場人物の中でもやっぱり蘭陽が一番人間臭くて好き。
2011/07/31
カリン!
だましゑシリーズは楽しんでよんでますが、今回は蘭陽主役なのでお芝居がらみが満載でした!おこうもちょっとした鋭い推理におっ!となったりしながらさらりと読めて読みやすい一冊でした。最後は少しほろ苦さも残りましたが、蘭陽はやっぱり格好いい男です!
2011/05/28
もんちろげ
短編だったの一気読み。面白ことは面白いのだが残念ながら切れ味の悪い終わりが何篇かあった。源内の事なども描かれていてシリーズを通して読んでいる人には楽しいが、本作が初めての人には面白さが伝わらないかも
2010/01/17
感想・レビューをもっと見る