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運命の人(四)

運命の人(四)

運命の人(四)

作家
山崎豊子
出版社
文藝春秋
発売日
2009-06-25
ISBN
9784163281407
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運命の人(四) / 感想・レビュー

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やま

第4巻は、著者が、どのような終わり方にするのかと思って読んできました。そしたら最後の舞台を、沖縄に設定しました。解説を読んで、山崎さんが沖縄を是非書いておかなければと言っていたのが分かります。私は、戦中戦後の沖縄を知っているつもりでいたのですが、この本を読んで、ここまで大変な、悲惨な事があったのだと涙が止まりませんでした。そのため、読むスピードが凄く落ちてしまいました。な、涙が、涙が…出て酷い時は、4頁しか進まない時が何日も続きました。いまも、この文章を書きながら涙が出て来て、キーボ―ドが霞んでいます。

2021/07/08

優希

舞台は沖縄へ。普天間基地、辺野古、秘密保護法などがキーワードになっているようでした。沖縄戦の悲惨さや、米軍兵の残虐な事件等、知らねばならないことが凝縮されており、心が痛みました。歴史として知ってはいても、改めて突きつけられた事実があまりに多過ぎます。沖縄は多くの犠牲を払ってきており、戦中、戦後、日本返還後も続く状況があるのは事実だと思いました。この巻だけ違う話のように独立した感はありますが、改めて沖縄の現実を伝えたかったのでしょう。マスコミに切り込み、今問題にすべき事実を描いてきたのだと思いました。

2016/05/10

ミーコ

舞台は沖縄。最初は受け入れて貰えなかった弓成も、沖縄の人達の暖かさに触れ ようやく人間らしさが生まれて来ます。4巻では 沖縄戦の悲惨さ 今もなお米兵達による残虐な事件等々 知らなくてはならない事実にふれ衝撃を受けました。ひめゆりの塔 聞いた事は有りましたが 歴史を知らなすぎた私は反省しなくては…と言う気持ちになりました。長期に渡り、取材に取材を重ねて執筆された事が伝わって来ます。最後は何とか歩み寄れた夫婦にホッとさせられました。有里子さんには、尊敬します。 山崎豊子さん作品 読んで行きたく思います。

2016/03/19

そうたそ

★★★☆☆ 山崎さん自身がかねてから描きたいとあとがきでも述べていたマスコミについて切り込んだ大作。「外務省機密漏洩事件」がテーマとなっているが、大学受験の時幾度と無く耳にした事件に懐かしささえ感じられた。正直なところ、山崎さんの他の作品に比べると、いつにも増して堅苦しさが気になってしまう内容だった。しかし、肝心な問題(ここでいう日米間の密約)の真相が、マスコミによって仕立てあげられた下世話なゴシップにより、煙に巻かれたようになってしまうのは今も昔も変わらないなあ。そういうマスコミの体質には嫌気が差す。

2014/12/10

nyanco

最終巻は、随分と趣が変わる。膨大な資料に目を通され、このまま埋もれてしまうことは作家として許せなかったのだろうか…。小説の前半と比べ激しい展開は無くなったが、ふつふつと中から湧き上がる強い思いが伝わる。それにしても弓成は最後まで、自分勝手な夫であったと感じ、憤りを感じてしまうのは私だけでしょうか。

2009/07/17

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