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東慶寺花だより

東慶寺花だより

東慶寺花だより

作家
井上ひさし
出版社
文藝春秋
発売日
2010-11-30
ISBN
9784163298009
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東慶寺花だより / 感想・レビュー

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やま

鎌倉の四季折々の美しさが…。信次郎は、人柄が良く、見習医師であったが、滑稽本「蚤蚊虱の大合戦」を出したら、これがそこそこ当たり鎌倉の縁切寺・東慶寺の門前にある御用宿柏屋に逗留して執筆をしているが、どうしても2作目が書きあがらない。そんな時に、夫と離縁したい女が駆け込んでくるのをお世話しているうちに、女達の内情に触れ心を動かして行く様子を15編の短編で綴ったものです。所々に笑いを含んだ物語が楽しくて、途中で読むのを止めることが出来ませんでした。字の大きさは…字が小さくて読めない大きさ。★★★☆☆

2021/09/04

いつでも母さん

そうか、これが『駆け込み寺』のことだったのか・・井上ひさしの作品は日頃あまり手にすることが無かったので(汗)短編15編。それぞれに思いのほか良かったなぁ。いつの時代も虐げられる女たちの逃げ場所はないんだ・・いや、男も苦しいのだとは思うのだがね・・思わず「ガンバレ!」「もう少し」「早く・・」「嗚呼」とか思ってた私。が、結局強いのは『おんな』なんだと思ったりもして(汗)色々思うところはあるものの、面白く読了した次第。

2015/07/28

mint-s

駆け込み寺「東慶寺」にやって来る女たちの短編集。医者の卵で滑稽本作者の信二郎目線で語られる。夫が好きで仕方ないのに離縁状を求めたり、親離れできない夫に我慢できなくなったり、時には芝居の女形が来たり、離縁を望むその理由が様々で面白かった。いろんな夫婦がいるもんだ。

2021/01/26

映画になったので長編かと思ったら短編でした。離縁を望む女たちが駆け込む東慶寺。それぞれの夫婦にそれぞれの事情があり、東慶寺に駆け込む理由も様々。離縁といえど悲しい別ればかりではありません。ほっと心が和むような事情もあって楽しめました。

2015/12/29

アイシャ

鎌倉にある東慶寺は、離縁を切望する女性の逃げ込み寺。門前にある御用宿に居候している信次郎がおもしろい。見習い医者にしてひよこ作者、しかも御用宿柏屋の手伝いもしている。逃げ込む女性のいきさつは様々。時には男性が逃げ込んできたりもする。元のさやに納まるものもあれば、男性によるあまりにもひどい仕打ちもある。鎌倉の季節の移り変わりとともに、この逃げ込み寺のシステムや当時の結婚の様子がよくわかる。結婚も、寺の中も、お金がものをいうのには驚いた。女性を匿うにもお金がかかるのは当然なのでこれは致し方ない。映画も見よう。

2020/07/14

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