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円卓

円卓

円卓

作家
西加奈子
出版社
文藝春秋
発売日
2011-03-05
ISBN
9784163299808
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円卓 / 感想・レビュー

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風眠

平凡とか幸せとか、世間的な当たり前とか、そういうのに反発して立ち止まり成長していくコッコ、小学3年生。好きな言葉は「孤独」。アウトローな雰囲気の女の子だけど、考えていることは深い。コッコも含めて、大阪人らしい個性的な登場人物がたくさん出てきて、すごく面白くて笑いながら読んでるのだけれど、いつのまにか気持ちが持っていかれて泣いていて、そして泣きながら笑ってた。ラストの文字が散っていく表現がすごくいい、その先に希望があるようで。読後、本をぎゅっと抱きしめて、ふーっと長い息をついた。

2012/10/27

ののこいちご

<おすすめしてもらった作家さんシリーズ>泣きました。主人公、小学3年生の琴子の日々を通して生命が描かれる。たった数ヶ月の期間ですが、子どもには劇的な変化が起こる。混沌とした子どもの世界から、人間でおとなと呼ばれるような存在に近づく。性の目覚め。それに伴う好奇心、嫌悪感。言語化できない感覚が自分の思春期を思い出させる。琴子の周囲も含めて、心体の変化がうねりをあげるように表現されるんです。それに飲み込まれ、心が激しく動き、泣けた。私も、大事な人も、生きていてくれていて、嬉しい。そのような思いで感極まりました。

2022/01/10

きりこ

家族からとても愛されすくすく育つ琴子が可愛い。幼馴染のぽっさんと寄り添うように琴子の幸せな日々が綴られています。万事おおらかに受容して描かれる子供の世界が実に生き生きとしている。ぽっさんが透明な涙を流しながら泣く所が美しい。小さい頃は怪我をしたり叱られたりで泣き、大人になればそんなことでは泣かないけれど、もっともっと沢山涙を流すようになる。大人になるというのは沢山泣くということかも知れない。孤独を感じることかもしれない。いつか琴子が夕焼けを眺めて涙する日を想うと心がじーんとしてしまうのです。続く→

2014/04/22

おしゃべりメガネ

『炎上する君』以来、少し敬遠気味の西さん作品でしたが、なかなか笑わせていただきました。小説を読んでいて、笑えるってあまりない自分ですが、本作は所々で笑いが心地良く、痛快でした。リズミカル?な関西弁もここまでプッシュしてくると、見事でした。家族それぞれのキャラにもう少しスポットをあてた形で読んでみたかったです。子供の頃に誰もが記憶にある少し変わった出来事や状況に憧れる背伸びゴコロを、おもしろおかしく、そして時にはココロにジンとくるような描写もあり、西さんの持つ圧倒する筆力をしっかりと感じさせてもらいました。

2016/01/17

ナイスネイチャ

図書館本。小学三年生のコッコちゃんが主人公。どんどん家族と友達の大切さを理解していく様を描いた作品。関西弁で繰り出す会話や心情がツボにはまりました。あと「じゃぽにか」にも。

2014/07/23

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