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マルサの女日記

マルサの女日記

マルサの女日記

作家
伊丹十三
出版社
文藝春秋
発売日
1987-07-01
ISBN
9784163414102
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マルサの女日記 / 感想・レビュー

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ふう

伊丹の書き込み付き完成台本だけでも読み応えたっぷり。キャスティングやロケハンの裏話も興味深く、思わず本片手にまた映画を再鑑賞。あれが大地康雄じゃなく川谷拓三だったら…つか大地康雄の「安全靴」の件はほんと良い。名取裕子には何役を当ててたんだろう…ケンもホロロに断ったっつう先見力の無さに苦笑。「リズミカルでいながら邪悪で裏世界的」な本多俊之の曲はほんと秀逸だよなーなどなど。「映画的なリアリティ」にこだわったまさにエンターテインメントな映画だったことを再認識できる一冊。これDVDとセットで売るべきだ。

2012/09/25

ふう

再読して感じたのは構成的には「お葬式」日記の方がよかったこと(最初に台本、で次が日記って方が)。けど脚本に伊丹の書き込みあるのは◎。削られたセリフや追加されたシーンが一目瞭然でとても興味深かった。セリフの語尾の一文字を変更することによってどこまで変わったんだろう、どの時点で変えたんだろう、俳優の演技を観て変えたんだろうか?など想像が膨らむ。改めて読むとキャスティングNGが面白い(理由書かれてないのが特に)。日記シリーズ、他にもあるんだっけ?あれば読みたいなあ。

2023/07/22

fukui42

よくここまで事細かに書いてたな!。映画を見たのは多分30年くらい前だけど、読みながら映像が脳内に浮かび、あのアルトサックスがぐるぐる回る。2時間ほどの映画を作るまで。いやー知らないことばかりで読む手が止まらない。結構分厚かったのに。伊丹監督作品はサブスク・配信がないので、本書と合わせて昭和の終わりを感じさせる貴重な1冊。映画好きにはたまらないです。

2024/08/08

桑畑みの吉

映画『マルサの女』の企画から完成までを日記形式でまとめた本。監督自身の書き込みが入った台本も収録している。映画本編同様とても情報量の多い書籍となっている。配役のトラブルを俳優の実名を挙げて書いてある点が面白い。俳優、セット、小道具、ロケーション、照明…画面の全てにこだわる姿勢は凄いの一言。水槽のピラニアの動きが気に入らないと嘆いているのには笑ってしまった。しかし撮影技術や編集の話題など素人読者の私にはその意図を理解できず読み物として退屈に感じられる部分もあった。

2019/11/02

たれっくま

段ボールの底から発掘して、ひっさしぶりに再読。一本の映画が出来るまでの過程を監督自ら事細かに記録しているのだが、さすがは名エッセイストだけあって、まあ読ませること読ませること。ページを捲る手が止まらなくて困った。監督って「人たらし」じゃないと全うできないのね。読み終えると今度は映画が観たくなり、映画を観終えるとまた本の中身を確認したくなる…無間地獄じゃ。でもこの場合は無限天国?

2013/01/23

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