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フランス料理を私と

フランス料理を私と

フランス料理を私と

作家
伊丹十三
出版社
文藝春秋
発売日
1987-12-25
ISBN
9784163418605
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フランス料理を私と / 感想・レビュー

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あーびん

美食と哲学的対談のコラボ。伊丹十三が辻調理師専門学校の水野先生とフランス料理をつくり、様々な分野の専門家のゲストにそれをふるまいつつ対談するという豪華な企画の本。料理パートもフルカラーで写真が多く、ガチのフランス料理本のような雰囲気で、毎回手間をかけた調理工程と豪華な食材を惜しみなく使う様子が実にバブリーでため息。「小津安二郎」回の蓮見重彦の写真がすごい若いと思ったら1987年刊行。当時の定価で2500円。現在絶版なのが惜しまれる良書。

2020/08/13

sasa-kuma

伊丹氏がシェフや助手を引き連れて各部門の先生方のお宅に押し掛けてフランス料理を作り、それを食しながら様々な対談を行うという面白い状況。食事および対談中のモノクロ写真が必ず1枚添えられていて、それぞれの色が出ていて面白い。いつも伊丹家またはどこかのスタジオだったらこの面白さは出なかっただろうなぁ。対談もどれも専門的で面白く、中でも「契約」が心に残っている。上下契約(神と人)と相互契約(人と人)の関係とか興味深い。他には「育児論」「神話学」「日本人論」「小津安二郎」もよかった。

2015/03/03

くさてる

タイトルだけで料理本かと思っていたら、ちょっと違った。それぞれの分野の第一人者のお宅にお邪魔して、伊丹氏自身がシェフのサポートを受けながらフランス料理を作り、それを賞味しながら専門分野のお話を伺う、というなんとも不思議な成り立ちの本。そのコンセプトがいちばん面白かった。料理のコツを文章化する難しさも伝わってくるし、料理自体もとても凝ったもの。美味しいものを食べながらだと、先生がたの舌も滑らかになっていくのかな?

2014/12/26

きりぱい

面白かった。諸先生方のお宅でフランス料理を作って食べて対談という体裁。ご馳走はうれしいけれど、作る伊丹十三がフランス料理の先生に教わりながらだから、何で料理を教わるのに人の家の台所で!と、助手なり編集者なり引き連れて台所を使われることを考えると迷惑な気もして可笑しい。特別な材料と手間で作る本格フランス料理の実況であり、写真から人様の家の台所事情やなんかが覗けるのも楽しい。そして何より対談が知的で愉快。育児論、神話論、契約、小津安二郎が面白かった。ラーメンになぜナルトが入っているかの新説が!?

2014/11/11

Ribes triste

伊丹十三の対談本を読むのが好きです。この本は、フランス料理を伊丹さんが作り(辻料理専門学校の先生指導)、料理を食べながら対談します(バブルだなあ)。料理の作り方はカラー写真で紹介してあります。読んでも目で見ても楽しい本ですが、とても家では作れません(笑)。大量の材料が投入されるコンソメ作りは圧巻です。

2016/09/25

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