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象が空を: 1982-1992

象が空を: 1982-1992

象が空を: 1982-1992

作家
沢木耕太郎
出版社
文藝春秋
発売日
1993-10-01
ISBN
9784163481203
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象が空を: 1982-1992 / 感想・レビュー

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踊る猫

沢木耕太郎の書いたものを読むと、なるほど心地よい。文章の中で気持ちよく騙してくれるというか、酔わせてくれるという安心感を感じるのだ。クオリティの高いエンターテイメントを楽しませてくれている、という。沢木耕太郎自身が堅牢に作り上げたキャラクター。そしてそこから繰り出されるできすぎているストーリー。彼にかかると様々な書物や映画、スポーツまでもが彼の世界のスパイスとして機能し始める。なにをどう観ても捉えても沢木耕太郎の世界になってしまうが故の、一歩間違えると金太郎飴になってしまう手前で読ませる魅力が不思議とツボ

2022/01/29

akira

まちライブラリー森ノ宮本。 初めて手に取る沢木耕太郎氏。深夜特急は読むと社会からドロップアウトしてしまう気がして長く積んでいる。驚いたのは、著者の文章の心地よさ。波長が合う作家さんに出会えたのはとても嬉しい。 ふと目に止まる一節。著者ははじめて来た外国で既視感と郷愁を覚える。自分も学生の頃に行った香港でなんとも言えない懐かしさを感じたことがある。人間の不思議さを感じるとともに、同じ感覚が書かれていたことに嬉しさを覚えた。 「昔、私はこの風景の中にいたことがある、と感じさせられることが少なくないのだ」

2020/06/21

風に吹かれて

1983-1992に書かれた全エッセイ収録。雑誌・新聞に掲載した単行本未収録のものだと思う。地図を携行しないで旅をし、様々な分野の人びとへのインタヴューなどを行う著者。興味深い話題が多い。 「雨音はショパンの調べ」を歌った女性のこと(『純白の濁り』)を知り、美空ひばりのインタヴューでは、泉谷しげるは呑めないので飲み会ではジュースを飲んでいることを知り(『秋のテープ』)、『戦艦武蔵』で作家としての新たな取組をした吉村昭のこと(『事実と虚構の逆転』)を知るなど、話題は尽きない。 →

2022/09/27

ntahima

再読。上下二段組500頁のハードカバーが古本価格3,000ウォン(約240円)の安さに引かれて購入。 100篇あまりのエッセイを朝晩1篇ずつ、約2カ月かけて読了。エッセイ集をこれだけ時間をかけて読んだのは初めての経験である。 著者は一回り上の世代であり、初読のときは未知の世界への憧れを込めて貪るように読み耽った。 17年の歳月は憧れを消し去り、幾ばくかの共感と懐かしさだけを残してくれた。再々読する日は恐らく来ないと思う。 むしろ さらに遡り、著者1972~1982年までのエッセイを集めた「路上の視野」を読

2010/03/19

ステビア

久々の沢木。やはり大好き!

2013/02/17

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