読書という悪徳
読書という悪徳 / 感想・レビュー
salvia
新聞や雑誌に掲載されたコラム集で、読み易くはあるが軽くはない。漱石の書簡集について「思わずひきこまれ、つりこまれて読まされてしまい」と書いてあったが、この本にも同様の感想を抱いた。英文学のみならず、トロント大学で教えていた日本文学も明晰な解釈で、バイブルとコーランを比較するなどの宗教論は「目から鱗」的。アメリカ留学(A.ハクスレーの自宅にアポなしで押し掛ける!)の思い出話も面白く、50年代のアメリカの空気を吸わせてもらったような気がする。
2024/02/25
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