大地の子と私
大地の子と私 / 感想・レビュー
ここぽぽ
本編の「大地の子」、なかなか手に取る勇気がなく、こちらを読んだ。山崎先生の長編小説に挑む仕事ぶり、戦争、戦争孤児への思い、中国への取材、沢山の思いと苦労を知った。戦争と平和についてこの季節、自分なりに考えたいので、山崎先生の著書も挑戦できたらと思う。
2024/08/08
チイノスケ
小説「大地の子」に関連し、文藝春秋などに寄稿したもの、対談、鼎談をまとめた本。 中国の高い取材の壁が胡耀邦総書記との面談をきっかけに開けたということで、会談のことが多く記されていました。 「中国を美しく書いてもらわなくてもよい。それが真実ならば」と仰ったそうです。強い意志をお持ちの方だったのだと思います。 小説のあとがき(文庫版)でも記されていたこともありまし、重複している部分もありました。「同じことばかり」とも言えますが、それだけ一貫した思いを持って執筆されたともいえるのではないかと思いました。
2023/03/31
えりんぎ
大地の子は、私に影響を与えた作品のひとつである。何度読んでも、映像を見ても泣いてしまう。本書を読むとどれだけ中国が壁の厚い国であったか、そんな中でどれだけ著者が苦労したかがよくわかる。大変な苦労の末にこの作品を生み出してくださったことに感謝したくなる。そして中国での取材に道筋をつけてくれた胡耀邦氏のエピソードが大変興味深かった。
2018/09/25
frenchbow
「大地の子」にまつわる対談、鼎談が収められており、取材、執筆にまつわる様々なエピソードが語られている。 特に情報閉鎖社会の中国にあって、胡耀邦総書記の支援に助けられたことが繰り返し述べられ、同氏の死後、作者は江西省徳安県に墓参し作品を謹呈している。 取材に応じた戦争孤児の張永海さんが語った開拓団の逃避行は、まさに作中の信濃開拓団のそれとほぼ符合する。 戦後70年、それでも我々が中国の人々の心情を理解するには、まず80年前に東北地方で日本人が彼らに何をしたのかを念頭に置かねばならないと改めて感じた。
2016/02/03
かおりっち
この本を書き上げるのがどんなに大変だったのか、そして多くの人の思いがどれほど詰まっているのか…身に沁みました。豊子さんはすごい、今後これほどの作家に出会えるのだろうか。
2014/06/08
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