天才伝説横山やすし
天才伝説横山やすし / 感想・レビュー
忍者
この本は、15年位前に二度挫折し、最近、本棚から引っ張りだしてみました。手にしたあと面白くて一気に最後まで読んだのですが、こんなハイペースで読みきったのは相当久しぶりです。挫折した理由のひとつに、著者を小林信彦ではなく、勘違いで落合信彦の本を買ってしまったことが、本の感想とは別に、とても思い出深い一冊です。
2014/02/26
Toshio Minami
早熟の天才は大成しないと言われる中、大輪の花を咲かせた横山やすしさん。天才ゆえのプライド、選民意識が自己破滅を招いたとしか思えませんねぇ~。改めて、芸人という特殊技能職の世界に魅せられた人間の悲哀を強く感じます。又、この本は昭和の時代の芸能史の一部を垣間見ることの出来る一冊だと思います。
2013/08/24
カンパネルラ
漫才師横山やすしの生涯を描く。作者とやすしの因縁を含めて演芸に造詣の深い作者の鋭い視点で興味深く書かれているが、どうしても身近過ぎて今一歩踏み入れてない感じがするのだが、それは作者も意識しているようだ
2005/05/01
Zen-zen
小林信彦も横山やすしもどちらも好きではないし興味もないのに、図書館でなんとなく手にとり読み始めたら面白くて、文字どおり「巻を措く能わず」で読了。 作者は〔笑い〕の芸が大好きだが(小林信彦は〔お笑い〕という言葉が好きではないので作中でも使っていない)、芸人個々人とは距離をおいてつきあおうと努めている。だがそれでも彼を慕って寄ってくる芸人たちと交流を持つ中で体験したことを綴ったこの本は、冷静な分析と個人的な関わりがある故の苦渋、そして愛情に満ちた傑作である。
2011/10/06
つちのこ
横山やすしが亡くなって早4年が過ぎた。本書はやす・きよの結成時から親交があった著者による自伝。週刊文春に連載されているときから気になっていたが、機会が無く過ぎてしまった。 内容は漫才の申し子と言われるやすしの波瀾万丈の人生を映画を観るようなプロットで追っていく。西川きよしとの別離、晩年の不遇の中にあえぐ苦悩に、大輪の花を咲かせながら散ったそのはかなき人生が読むものの心を打つ。今だに私の脳裏にはきよしとのテンポあるかけあいがこびりついている。記憶に残る忘れられない芸人である。(2000.2記)
2000/02/06
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