にんげんのおへそ
にんげんのおへそ / 感想・レビュー
とよぽん
昭和の大女優、高峰秀子さん。映画やドラマなどの出演作品は残念ながら見たことがないけれど、このエッセイ集を読んで、人間的な魅力にあふれた懐の深い女性だと思った。職業柄、さまざまな人との関わりによって人を見る目が養われ、彼女の財産になったのだろう。また、幼くして実母に死別して養母に育てられるが、その養母が今で言う「毒親」の類であったことも彼女を強くしたに違いない。松山善三氏との結婚が一大転機となって、楽しく充実した後半生につながった。その副産物として数々の著書が産まれたのだと思う。装幀・装画は安野光雅さん。
2023/05/22
讃壽鐵朗
随筆家としても一流だった
2013/10/12
へへろ~本舗
潔い!小気味よい!歯切れ良い!
2013/01/26
オーネ
まだまだ読んでいない高峰さんのエッセイがあると思うと、嬉しくなる。 梅原龍三郎や谷崎潤一郎への尊敬の念や映画の裏方さんに対する感謝の気持ちが丁寧に書かれていて、温かい気持ちになる。私は、養母の振る舞いに対しては嫌悪や怒りしか浮かんで来なかった。そんな養母に「あらゆる汚いものをたっぷり見物させてもらっている」と開きなおるしかなかったとのことだが、普通の人間には、そんなことできないだろう。養母の最期の最期は、親戚に面倒まで押し付けられたし。 高峰さんの胆力や精神力の凄まじさを改めて感じる本だった。
2015/09/07
菊千代
松山さんと結婚してからのデコちゃん、とても幸せそうで本当に読んでて微笑ましい。やっと息がつける場所が出来たんだなということが、よくわかる。歳を重ねるごとに、無駄なものが削ぎ落とされて益々素敵な女性になっているな。あと、いろんな人の思い出話やエピソード、デコちゃんにしか書けない内容のものが沢山あったので、映画好きな人にはたまらないね。
2010/11/04
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