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『希望の国のエクソダス』取材ノート

『希望の国のエクソダス』取材ノート

『希望の国のエクソダス』取材ノート

作家
村上龍
出版社
文藝春秋
発売日
2000-09-08
ISBN
9784163565309
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『希望の国のエクソダス』取材ノート / 感想・レビュー

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こうすけ

傑作『希望の国のエクソダス』のための取材ノート。小説並みに面白くてびっくり。経済学とか全くわからないけど、取材を受けている人たちの個性と語り口が光る。本編でも特筆すべき、中学生と大人とのボキャブラリーの違いの話は文科省への取材から生まれていたのか。ダイビングの趣味を生かした仕事に就きたいと語る中学生に、「川底の死体を探すとか?」と質問する村上龍。本編と合わせて良い本だったが、強いて言えばインタビューを時系列順に並べて、アイデアが膨らんでいく過程を見せてほしかった。

2022/04/12

kochanosuke

この『取材ノート』を読んでから、続けて『~エクソダス』を久し振りに再読しようというプランだったけど、『~エクソダス』本編の中ほどで断念…他の本に浮気をしてしまった。日本中の中学生が大量不登校になって、ネットや組織力を武器に大人たちをおちょくるといった内容の近未来小説なのだけど、所どころ嫌悪感をおぼえる箇所があって気分よくは読めない!! 大人のひとりとしては。…もうひとつ、この小説の半分を占める金融・経済に関する内容に、知識と関心が乏しく入り込めないのも…

2012/08/15

ゆいぞう

「希望の国のエクソダス」を書くにあたってのインタビュー集。読み応えあったのは「暴走族、チーマー、ギャング」「『地方』を再生させるために」「相場のエクスタシー」など。暴走族〜は全然知らん世界でめっちゃ感心した。相場の〜では1週間で40億円ぶっ飛ばしたとか、実際の話はほんとに面白い。この取材時(1999年)の日本からは「何か始まるかも」みたいな雰囲気を感じる。今(2018年)はある程度見通しがたってしまってるようで、それが閉塞感に繋がってるのかも。

2018/03/10

Kany

未来と理想はあるが、どこか「仕方無し」が漂う「~エクソダス」。本書は12年前のもので経済のズレはあるが、子供や老人の問題など未だ共通する項目はある。「エクソダス」のポンちゃんは、本書の中学生へのインタビューでも予測できる通り実在しなかった。「絶望の国の幸福な若者たち」である子供は大きな仕掛けに目がいかない。そんな目線を持つ程、ヒマじゃないんだ。やっぱりポンちゃんはファンタジーだ。でも、それを担うのは壮年男子位の大人がやるべき事なのではないか?壮年こそ思想を強化するタイミングが必要かもしれないよ、壮年諸君!

2013/09/15

ミツ

『希望の国のエクソダス』執筆に当たって会社の取締役から大学教授、官僚やジャーナリスト、中学生達に村上龍自らが行ったインタビュー集。 金融経済、情報技術の専門用語が何の説明も無しに飛び交うのである程度基礎知識が無いと内容が理解出来ない。 現代日本社会の問題点を掬い上げ描き出そうとする姿勢は良いが何も小説でやらなくても……と思ってしまう。

2009/12/01

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