神々の食
神々の食 / 感想・レビュー
あきあかね
さとうきび、島らっきょう、紅芋、ゴーヤー、パイナップル、イラブー、グルクンー沖縄の様々な食材についてのエッセイ集。十年もの間沖縄に移住していた作家池澤夏樹の文章は、食材を通して、沖縄の人たち、沖縄の豊饒な文化を捉えていて、単なるグルメ本とは一線を画している。 抜けるような沖縄の夏空の中、道沿いで青と白の大きなパラソルの下でアイスクリンを売る少女、クニブーという柑橘類と白砂糖と水だけで「きっぱん」という上品で芳しいお菓子を五日がかりでつくり出すオバア。どの話にも魅力的なウチナーンチュが登場する。⇒
2021/05/09
Humbaba
食事というのは地方によって大きく異る。特に、におhんでありながらも独特の風習を築いてきた沖縄であれば、その違いというのは更に大きくなる。現在は有名な沖縄料理の内脳幾つかは、少し前までは沖縄でも珍しいものであったということもある。そのような歴史を知ることにより、今後沖縄の料理を食べる時の楽しみが更に広がるだろう。
2013/12/23
きのたん
ミキ(酒の原型)とソテツ味噌は食べてみたい。硬水の方が泡立つ?これぞと思うものに、シマなになにと名付けるのはとても素晴らしい感性だ。
2023/11/09
林克也
ここに取り上げられている食では、与那国島の泡盛、御殿山の沖縄そば、渡嘉敷島のタコ、久米島のたいらの味噌、那覇のきっぽん、読谷村の紅芋、伊江島のシマラッキョウが食べたい。 池澤さんの、とんがっていない、優しさ溢れる沖縄愛。しかしもう十数年前の本だから、今行っても同じものを食べることができないのかな。
2020/04/07
skk1206
世界に冠たる(と思う)航空機内誌「Coralway」連載。期間は1993年から2001年。アンテナショップは出現しておらず、ネットはダイヤル接続(だからネット通販は一般的でなく)、百貨店の催事でかろうじて、くらいしか沖縄の食品に触れる機会はなかった。都内の沖縄料理屋も数軒しかなかったと思う。大量消費のために大量生産される前の記憶。食べものと人間の蜜月を記した、幸せな記録。
2017/05/20
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