真夜中の天使 上
真夜中の天使 上 / 感想・レビュー
しんすけ
十七歳の今西良は、小柄で色白で少女ような少年だった。その可愛いさには悪魔が潜んでいたのでないか。 その魅力に気づいた芸能界の辣腕である滝俊介は、良のマネージャーとなる。 芸能界には滝が活躍する場は他にあり、いまさらマネージャーではなかったのだが。 良の魅力に憑りつかれると、身も心も自身では制御できなくなるのかもしれない。 憑りつかれた男の一人の、山下国夫が吐く詞が端的に語っている。 おれだけのものにして、誰の目でも良を見たりして汚せないようにしちまいたいよ。いっそ、殺して、そこの金庫にしまっておこうか。
2022/07/14
Tanaka9999
この今西良は陰湿な感じのするスター。魔性というとそのとおりだろうが、現実感がないというか、まぁ、スターだからな。再読で粗筋はだいたい覚えていて、最後あの人が殺されてさらにあくどくなるのではないか、というところで終わるのだよなぁ、などと考えると、恐ろしい話であるなぁ。
2019/05/18
モコ
穏やかなままでいられたらどんなに幸せか。 どれだけの荒波を突破しようとも、救われないことだって存在するんだろうな。
2018/02/10
emi
ついに手を出してしまった。初版は昭和54年なんだ。。。この世界感は痛いなぁ。
2012/03/10
yourin♪
栗本薫さん没後出版される「ムーン・リヴァー」を読む前に、東京サーガ1作目を・・・と読み始めた。痛々しい愛の形が苦しい・・・。良に心安らかな日は来るのかしら・・・。
2009/11/04
感想・レビューをもっと見る