海は甦える 第3部
海は甦える 第3部 / 感想・レビュー
南北
明治天皇崩御から大正政変で第3次桂内閣総辞職、その後を受けて山本権兵衛が内閣総理大臣になる。最後は桂太郎の死で締めくくっている。山県有朋の策略で内大臣兼侍従長になった桂太郎が巧みに立ち回って総理になる場面は興味深かった。条約改正・日英同盟締結・日露戦争勝利を行った桂太郎はもっと評価されて良いと思うが、私生活では長男に先立たれるなど不幸が続く。山県をはじめとするランドパワー重視の長州閥とシーパワー重視の山本権兵衛の対立が徐々に見えてくるなど楽しく読むことができました。
2020/10/14
鐵太郎
この巻は、大正元年(1912)9月、すなわち7月の明治天皇崩御の後行われた大葬の日から、大正2年10月の桂太郎の死まで、わずか1年ちょっとを扱っています。この短い年月の中で、日露戦争後の日本をどうするかの判断と、軍のさらなる発揚を求める一群と、政党政治のあり方をめぐり、政局は混乱し、迷走します。そして満を持して誕生したのが、第一次山本権兵衛内閣。これは格好良過ぎかな。心が折れた日露戦争を導いたニコポン宰相、桂太郎の最後。この先の暗雲を予感させる「政治家篇」の出だしですね。
2018/03/29
半べえ (やればできる子)
★★★
2015/10/02
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