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暁のひかり 市井小説(二) 藤沢周平全集 第二巻

暁のひかり 市井小説(二) 藤沢周平全集 第二巻

暁のひかり 市井小説(二) 藤沢周平全集 第二巻

作家
藤沢周平
出版社
文藝春秋
発売日
1992-10-08
ISBN
9784163642208
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暁のひかり 市井小説(二) 藤沢周平全集 第二巻 / 感想・レビュー

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モトラッド

★★★★☆ 藤沢先生ならではの“物語上手な”プロット、登場人物の心理描写や情景描写などの筆致が、最も冴えわたる“市井もの短篇”を30篇、収録。既読のものが殆どだが、全集で“通し”で読むと、それぞれの作品が引き立てあって、より味わい深い読後感である。

2020/03/28

山内正

きりが無いんだから相手になってたら 二度目の中風で意識は戻ったが 身体が動かなく舌はもつれと 母親の言う通りだと それより縁談と道楽息子がどうかと言い出す 今は作次郎と茂太の幼馴染が頭に 茂太は八年も勤め未だ材木置場に 作次郎はもうすぐ手代になる 仕事の帰り茂太に会う 縁談の男等 は誘い茂太が立ち塞がり喧嘩に 橋迄歩ける? 部屋に寝かせ寝言を 行かないでみさちゃんと あの日から作次郎の嫁さんって気持ちが変わった茂ちゃんあたしを好いてくれてたのねやっと気付いた 俺の事なら良いんだ作ちゃんに悪い もういいよ!

2021/01/28

山内正

路地に素人の新内が心に沁みる 五年前奉公先を終え店を出し 女房貰い子が出来不満は無い 鶴蔵四十を過ぎ客を饗す時自分は相応しくない人間と感じる 酔った女がどうこの男を扱ったらと 戸惑う顔に、何気無く女の指を弄る男に成っていたのかと おこんさん覚えています?店の女が それがねえと話を仕出す 裾継宿で酌婦してると 今晩はと声がし酌をしながら 当てみましょうか鶴蔵さんでしょ 直に解りましたよ 今を恥じない女の自信顔で笑う 翌日金を持って来たと差し出すと 襖が開き岡っ引きが 人殺しの女ですぜと 知らない女がそこに

2020/12/28

山内正

タバコの煙を吐きながら 巳之吉は帰っちゃいないよと言う 岡っ引きだが仕事はしない 人が消えて探して欲しいと 井沢屋の女将出て二日になる 近くに下駄を買いにと言って出たと あくる日女将が戻ったと知らせが 三日何処に居たのか誰かに会ったね その内何かが始まる 店から男二人が出て話し声がした よく出掛けるし金が入ったのかと 番頭が聞いた 直後に女将さんが出て 橋を渡り長屋の木戸に入った 後をつけ木戸を入った後頭を殴られ 気付くと眼の前に手代が死んでいた 主新兵衛に女将さんが娼婦だったと 脅され女将を貸したね?

2020/12/04

山内正

六つくらいの女の子が母に逆らって座り込む 手を離し立去る母親 ケロリとし直ぐに歌い出す 男は見ていられなく声を掛けた 心配してるよ拐われたらと 根付を手に握らせ離れた 西島町でふと振り返ると女の子が 広い原っぱに女がきた ちょっと覗いてくれと同心が お前さんの子かねと聞く 手にこれを握ってたんだが 秀と読める根付が やがて持主は材木屋主人新兵衛と 有名な人で年は五十過ぎと 私の根付です落としたのでと 子供が殺されたのが見つかった前の日だと知ってた 新兵衛は忘れてた思いに気づいた

2021/11/23

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