刺客/凶刃 藤沢周平全集 第十巻
刺客/凶刃 藤沢周平全集 第十巻 / 感想・レビュー
モトラッド
★★★★★全集第十巻は、傑作『用心棒日月抄』に始まる連作の第三弾『刺客』と第四弾『凶刃』とを収録。このシリーズで藤沢先生は、初期の暗みに傾く作風から“明るい絵”への転換を試み、主人公の青江又八郎の性格を(たとえ惨めで哀れでも)向日的に描く事で、軽やかな作風になるような工夫を施されました。しかし第四弾の『凶刃』では、そうした抑制を解いて、痛ましさは痛ましさとして描く、あるいは、陰陽が相呼応して、物語の味わいを深めようと図っている様にもみえます(解説より)。再会への含みを持たせた、佐知との別れが、感動的です。
2020/09/25
たつや
なんとも痛快でした。用心棒シリーズは、本当に良い出来ですね。実は忠臣蔵を横目で見る一作目で終わる予定だったと解説で知り、本書まで読めてよかったと思った。と同時に、藤沢周平の全作品を読みたくなった。
2024/04/24
たあこ
用心棒日月抄シリーズ第3段第4段完結編。上から命じられれば脱藩せざるを得ない。又八郎を自分は支えられるだろうか、などと考えながら読んでいた。それにしても16年という歳月は… (@_@;)
2013/07/10
kumonoyukue
用心棒日月抄から「刺客」と長編「凶刃」を収録。これでシリーズ4作続けて読んだが,ヒロイン佐知の存在がだんだん大きくなってきて,いい感じの終わり方。
2020/02/03
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