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文学の徴候

文学の徴候

文学の徴候

作家
斎藤環
出版社
文藝春秋
発売日
2004-11-06
ISBN
9784163664507
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文学の徴候 / 感想・レビュー

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佐島楓

女性のセクシュアリティを「聴覚的」で「関係性」に主眼を持つ、という文脈でやおい(BL)を説明している。私はこの分野がわからない女性なのだけれど、わかったような、やっぱりわからないような。

2018/04/25

ころこ

本書の特徴は、批評対象が作品ではなくて個人だということだ。著者は本業が精神科医で、本人は否定するが、どう見ても作家に対して精神分析を行っている。各章とも、作家や作品に一般的なイメージが述べられ、逆説的に精神分析的な著者の説が論じられる。まず、前者の俗説が参考になる。町田康の批評は文体しか論じないことや、島田雅彦の比喩や会話が出来損ないだということは他人から言語化されるだけで発見がある。後者に関しても精神分析的な「自分が患者であることに自覚的な患者」や「否認とは、否定の言葉でなにかをこうていすることだ」など

2023/04/17

Z

ラカン派精神分析にのっとった病跡学。ラノベ系から大江健三郎、石原慎太郎といった大御所まで幅広く現代作家を解読。ラカン派らしく専門用語バシバシ出して来て優しい語り口の割に内容難しい。ラカン勉強してからまた読もうと思う。

2016/07/27

ひろゆき

精神分析などの知識を応用した作家論。私は読んでない作家がほとんどだが、それでも面白い。村上春樹、石原慎太郎の章が特に。村上春樹>>>>>>サリンジャー=太宰治という。「解離」については興味深く、付箋いっぱい。石原慎太郎というなんとなく困った老人の人間像が明確になった。

2015/12/01

山野辺ワラビ

興味のある作家の章以外は飛ばし読みで読んだけど、面白かった。帯のアオリほど作家の精神分析はしていなかった印象だけど、専門医としての著者にしか書けない批評だと思う。個人的に著者はサブカル評論の印象が強かったけど、他の文芸時評も読んでみようと思った。あと、石原慎太郎作品を評価しているのが意外だった。

2012/12/28

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