打ちのめされるようなすごい本
打ちのめされるようなすごい本 / 感想・レビュー
James Hayashi
魅力あふれる著者の文体に引き込まれ、読みたい本がだいぶできた。1995-2006の書評で少し古さを感じる物もあるし、東欧関係の物もあまり興味ない。癌治療を身を以て検証などの章もあり、著者の病床の姿に想いも馳せた。つくづくこのような方が早逝された事を残念に思う。
2016/10/21
Gotoran
圧倒、驚愕、期待以上、大満足。「打ちのめされるようなすごい本」(書評文、紹介本の数々、本書も含めて)!読み手を、ユーモアと機知に富み、小気味よい、切れ味鋭い独特の筆致で誘い込む米原ワールドに完璧に魅了されてしまった。まさに、本の宝宝箱、書評本はロシア関連の国際情勢、民族の歴史から、文学、猫と犬、食べ物、ミステリとホラー、医学書と広範に及ぶ、著者の知的好奇心旺盛さと20年に亘る一日7冊読むという莫大な読書量に裏打ちされている。図書館を読んだが、永久保存版とするため購入することにした。興味ある本から(コメへ
2011/12/25
阿部義彦
米原万里さんが生前執筆した全ての書評を収録。解説 井上ひさし。週刊文春で持ち回りで連載されていた、「私の読書日記」その全てが第1部にそれ以外のほぼ全ての書評を第2部に収録しています。第1部の最終回に近付くと、『癌治療法を我が身を以て検証』が三連発でそれが文春での絶筆だったとは!内容もかなり壮絶な問答を医者としていて、二人の癌治療医からは、面倒な患者と思われて、お金は返すのでもう来ないで下さいと宣告。ここまで赤裸々に書いてるなんて!合掌。私と同じで書評家では斎藤美奈子さん推し、新刊出る度に取り上げてる。
2024/02/12
ochatomo
書評家としての著者全作品(1995~2006年) 書評自体がダイナミックで面白い稀有さ 解説を書いた義弟にあたる井上ひさし氏は『通訳生活を長く続けているうちに、彼女は透明でいることに耐えられなくなり、その反作用として、書評家という名の堅い岩石になるのを好んだのではなかろうか。そして逆の位置に立っても、彼女は優秀だった』 ソビエト学校では宿題で読まされる本返却時に司書が“内容”を尋ね『客観的に手短かに伝える訓練』『積極的攻撃的な読書になる』 2006刊
2020/02/28
まひろ
外国語を学んでいる身(ロシア語ではありませんが)からすると、その仕事(通訳)に関する情報収集ならぬ読書量のすごさ、まったく面白くなさそうな本が、とてつもなく面白そうで読んでみたくさせられる、書評のすごさに感動しました。引用したい言葉が1ページ事にある、つまり前頁引用していたら、一冊の本になってしまうので引用できない悔しさ(笑)まだまだ世に生み出して欲しかったです。
2019/10/13
感想・レビューをもっと見る