昭和天皇 第一部 日露戦争と乃木希典の死
昭和天皇 第一部 日露戦争と乃木希典の死 / 感想・レビュー
ぐうぐう
『実録』を読む前に、評伝を読んでおきたくて、本書を選ぶ。本書がユニークなのは、裕仁その人の、寂しき相貌を通して、天皇を、昭和を描き出そうとしている点だ。福田は言う。「彼をどのように語ればいいだろう。その姿は、ときに悲しいほど小さく、ときに仰ぐように巨きい」と。裕仁が生まれたのは1901年、まさしく20世紀と共に生まれた彼の人。福田は裕仁が生まれた年、チャーチルは、スターリンは、ルーズベルトは、蒋介石は、そしてヒトラーは、と、第二次大戦の指導者達が何歳だったかを列挙する。(つづく)
2015/04/20
ひこまる
再読。この巻は明治帝をはじめ、里子に出された川村純義や学習院長であった乃木希典、その他大久保、山県、伊藤など前の世代の人間を丁寧に描写することによって明治以降の日本の概観が掴めるようになっている。これ以降の巻も昭和天皇を軸とした昭和史となっているから、もう一度じっくり再読しようと思う。しかし幼少時の教育から本当に厳しかったんだなあ。
2012/09/07
nowhereman134
福田さんの衒学趣味が、いい方向に出たという気がする。細かすぎるとも言える情報が至る所に書かれています。話が横に逸れながらも、歴史の繋がりが見えてきて楽しいです。それにしても博覧強記な人だ。二巻が楽しみ。まだ手に入れていないけど。 それから、「お文庫」の執務室に置かれていた胸像について(p.20)。最近読んだ半藤さんの「日本のいちばん長い日」に言及されていた。私もそのとき「リンカーン?」と思った。
2012/02/26
勝浩1958
明治天皇は西郷隆盛がお気に入りで 大正天皇は大隈重信がお気に入りであった。さて 昭和天皇はどなたをお気に入りだったのだろうか。
2010/08/24
じろ
★★★ 天皇家ってなんだか特殊、と思ってたけど、なんかこんな自分の生まれた時代の天皇もこんな旧式な状態で育まれたものなのかということに驚いた。明治とか大正はそんな大昔のことじゃないんだなぁみたいな。めちゃ面白いので全部読破します。
2019/07/13
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