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アフロ・ディズニー エイゼンシュテインから「オタク=黒人」まで

アフロ・ディズニー エイゼンシュテインから「オタク=黒人」まで

アフロ・ディズニー エイゼンシュテインから「オタク=黒人」まで

作家
菊地成孔
大谷能生
出版社
文藝春秋
発売日
2009-08-28
ISBN
9784163716305
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アフロ・ディズニー エイゼンシュテインから「オタク=黒人」まで / 感想・レビュー

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zirou1984

エイゼンシュテインのややトンデモ感ある論文から話を広げ、20世紀の表現における視聴覚のズレとファッションショー、大人的な文化の関連性について様々な精神分析的「見立て」を行いながら話を広げていく慶応大学の講義録。収束せずとっ散らかったままな視点の数々は読者を納得以上に思考の発見と逡巡へと導くものであり、理屈以上に楽しみ方の可能性を切り開く。レコード文化はサイレント映画の後にが産まれているという「ずれ」の話が個人的には興味深い。全編を通したトリックスター的、挑発的アプローチが読むことの快楽を増幅させている。

2016/08/11

masmt

「視聴覚の分断/再統合という現象と発達学を結びつけ、20世紀を俯瞰する。という構えで行われた、軽狂の人文(擬似)化学講義」(菊地成孔による前書より)。エイゼンシュタイン「映画における第四次元」、下方倍音列、幼児性、オタク=黒人、マリアージュ、旋律=輪郭、夢=作曲行為など興味深いトピックがいっぱい。

2010/01/12

さえきかずひこ

散漫で偽悪的でなんちゃって講義録している(ふりをしている)。アナロジーでやりたいほうだい(大人の含み笑いで)。むろん『憂鬱と官能』『東大アイラー』と読み比べるのも面白い。菊地大谷の本書におけるような手つきで現代文化の幼児性を批判や検討することじたいが、幼児性の発露であるというメタな視点からの批判すらもあらかじめニヤニヤ笑いで封じているかのような、謎めかしたふりをすることばと言霊についての一冊。

2009/08/31

下方倍音列は疑似科学(少なくとも、その段階)であるし、シェーンベルクが、倍音列を無視して数列的にのみ作曲してたはずはない。彼はちゃんと聴きながら、数列的にも作曲するということをしていたはず。こんなにいろいろ知識が出てきてなんかもったいないなあと思う。まあ読んでしまうんだけど。

2016/03/10

Yuichi Tomita

我々は20世紀文化は全部が全部幼児的なのかと感じていたという考えから、映画とレコード、視覚と聴覚の違いなどを通じて20世紀を俯瞰して述べたもの。 著者も認めるように相当とっちらかっている。何かのためになるかと言うと多分ならない。好き嫌いも別れると思う。 が、面白いので、それで良いのではないか。

2022/06/09

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