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地層捜査

地層捜査

地層捜査

作家
佐々木譲
出版社
文藝春秋
発売日
2012-02-24
ISBN
9784163811505
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地層捜査 / 感想・レビュー

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財布にジャック

地味であるからこそ、かえってリアリティの感じられる小説でした。15年も前の事件をどんなアプローチで捜査するのかが見所でしたが、佐々木さんの筆力が素晴らしいので、派手さはないものの退屈させられることなく読了することが出来ました。捜査一課の水戸部さんの今後の活躍も心待ちにしています。

2012/05/08

じゅん兄

猟奇殺人でもなく、派手な撃ち合いもなく、最近流行の警察内の対立もない。一見地味なミステリーだが、情緒ある四谷荒木町で捜査を続ける刑事を静かな筆致で追っていく。荒木町の隅々まで想像できるほど丁寧な描写が良い。ワクワクドキドキしながら読むミステリーが好きだけど、こんな物語も悪くない。

2014/03/01

雑木林太郎

15年前におきた殺人事件の真相を捜査官の的確な勘で暴いていく。まさに、刑事物の真骨頂のような作品だった。確かに捜査本部がどうしても見抜けなかった事実を、わずか1週間ほどで解決するなんて現実的ではないだろう。しかし、科学者が地層を観察することで、太古の昔を想像することができるように、優秀な刑事は、時間が経過した後で出てきた証言などをつなぎ合わせることで、当時ではつかめなかった事実を発見できるのだろうと納得させられた。水戸部、加納両刑事の暗さに魅了されてしまった。(加納は厳密には刑事ではないけれど)

2015/03/15

よむよむ

私は地味な警察小説が好きだ。が、ココまで地味な作品はあまりないと思う。ただひたすら歩き回り、話を聞き、相方と話し合う。まさに、埋もれて誰にも見えない“地層”を掘り起こすかのような捜査。ベタな真相はともかく、佐々木さんらしいリアルな捜査過程の様子は臨場感タップリだ。きっかけとはいえ、冒頭のエラそうなおっさんにムカついた~

2012/04/27

ゆみねこ

15年前に起きた老女殺人事件を、時効撤廃ということで再捜査することになった、捜査1課の水戸部刑事と元四谷署の刑事加納。四谷荒木町という狭いエリアをコツコツと聞き込みを重ね、地層に埋もれた事件の謎を追う。地味な警察小説だけど、こういうの大好き。さすが佐々木さん、一気に読了。

2012/07/10

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