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長嶋少年

長嶋少年

長嶋少年

作家
ねじめ正一
出版社
文藝春秋
発売日
2012-03-13
ISBN
9784163812007
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長嶋少年 / 感想・レビュー

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オーウェン

巨人軍選手の長嶋茂雄を憧れにしている小5のノブオ。 突然いなくなった父に、ノブオに無関心な母。 心を分かち合った親友や、初恋の人。 人生の中で挫けたときは長嶋を心の支えにして乗り切っていく。 著者のねじめさんの少年時代と被るのだろう。 長嶋茂雄になりきっていく過程なので、それと違うことには反発を覚えていくノブオ。 描いていくエピソードは楽しげなものもあれば、なんとも身につままされるものまで。 少年の成長と切っても切り離せない青春の1ページが切り取られている。

2021/01/13

miu

『僕は長嶋です。』大好きな父は行方不明。大嫌いな母はネグレクト。ノブオの心の支えは偉大なる巨人の長嶋だった。小学五年生の子供と母との関係は、あまりにも酷い。でもノブオの心の中に長嶋がいる限り、道を踏み外しそうになってもちゃんと戻ってくるんだ。両親への想い、友情、小さな恋心、温かい周りの人。泣けてくる!表紙のノブオの背中は寂しげだけど、歩く先には長嶋がいる。ノブオは間違っていない。哀しさと温かさを併せ持つステキな作品。

2016/01/03

ち~

長嶋茂雄と野球が何よりも大好きな、小学5年のノブオを語り手とし、作文調で書かれています。冒頭から、父親が失踪。母親はノブオに全くの無関心で、お金に大変な執着があり、それがノブオの心を傷つける。そして相次ぐケガや野球友達とのショッキングな別れ。不幸が降りかかる度に、「もし長嶋なら…」と長嶋を心の支えに乗り越えるノブオ。それでも、どうしようもなく捻くれてしまう事もありながらも、どこまでも健気なノブオに感動しました!とても良かったです。

2015/07/15

あやっぴ

主人公のノブオは父が家を出てしまってから母親との2人暮らしだが、その母親は育児放棄。ノブオにとってはあまりにも酷く辛い家庭でありながら、それでも大好きな巨人の長嶋の存在により、たくましく野球に打ち込むことができた。野球が上手く長嶋のことだったら誰よりも知ってる少年…それが近所でも評判になっていた。毎日の夜ご飯を作って届けにきてくれるおばさん、新しい野球チームの監督の赤井先生の献身的な愛情には涙が出そうになりました。すごくいいお話でした。

2016/03/14

葉芹

ねじめ作品二冊目。どういう作品が他には待っているんだろうとワクワクしてきました。久しぶりにこの人を知りたいつまりは他のものも読みたいということなんですが。主人公が愛おしくて、ネグレクトの母親に一緒に怒っていました。人情小説とだけでは言えないものがあります。長嶋がもしいなかったらこの少年はどうなっていたんだろうなどと考えました。

2014/09/14

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